「調子はどう?」「あ〜、チキチキムーチョ兄、かな」

 「その心は?」「やばそうに見えて、その実余裕がある」
 半熟ヒーロウをやってないと意味が掴めないと思いますので、その辺は個人で適宜やってください。
 昨日は、自転車で片道二時間はある遠くの本屋に赴いたせいで、帰ると疲労が即効に効いてきてねむねむしていました。
 たまにこういうことをすると、楽しい休暇といった風で面白いものです。
 で、色々と立ち読みしたわけですが、「新潮45」に中島義道のおっさんのコラムが。
 内容は、「私が嫌いな10の言葉」が文庫入りして結構売れた事から「共感できない」のいつもの調子へ、と言うおっさんらしい内容でした。
 それはいいとして、しかしコラムのくくりが「毒舌」なのはどうか。
 世の中に対する言いたくても上手く言えないような苛立ちを、簡潔にすっぱりとはき捨ててもらい、それに「よく言った!」と言って苛立ちを消す、これが毒舌と言うものの使い方ですよね。
 このおっさんの場合、苛立ちの根っこをはっきりさせてくれるのはいいのですが、「しかしどうするかは、自分で考えてください。私は知ったこっちゃありませんよ。」という終わり方をするので、苛立ちが消える所かむしろどうしようも無い事がよりくっきり分かってしまい、はっきり言って毒舌の体をなしていないのです。
 毒舌コラムの中に入れるなよ、と思わずにはいられません。