『超妹大戦シズマゲドン』(ISBN:4757725515)

古橋秀之内藤隆ファミ通文庫:630円>
内容を要約すると、「俺が妹を書いてやるぜ!」
なんか私達は怒られてないか?
なんというか、「萌えってこんなんでいいですよね?」→「いいだろ?」→「いいよなおい?」→「いいだろうてめえら?!」→「いいだろうてめえるるるるるるるるるるるあああああ?!!」と超絶に逆ギレされたかんじで対処に困ります。
でも、古橋さん、完全な馬鹿小説って書けないんだなぁと、読んでて思いました。 たまに逆ギレから冷めちゃうところが出てきて、こっちが「おいおいおい」ってキレそうになる。 あれですね、深堀骨とか野村美月などの天性の馬鹿にある「つっこんでもつっこんでもきりが無い」というのが無い。 「突っ込んだら負けだ!」はありますけど。
天然でなく理性的に馬鹿をするという面で見ると、ちゃんと出来てるけれど…、やっぱり佐藤ケイと比べちゃうと足りないかなとも。 まあ相手に一日の長があるっちゃあるんですが、「600人妹」と「108人を仏様からキャラデザインする」では含有狂気がまるで違うんですね。 こっち方面は無理があるんじゃないかなあ、古橋さん。
さておき。
かおる大兄曰く。

つまり魅力的な人物として描かれている妹が超河・超江だけだ、という話。

理由を考えてみた。答えを簡単に言うと「超河・超江だけ完璧」(正しくは超河だけ完璧)
詳しくはネタバレにつき反転。

  • 烏山ソラ
    • こいつ本当に主役か? と言う位に印象が無い。 後半はわざとであるがそれでもなぁ。 というかアニキの方が印象強い。 名の元ネタは某摩訶不思議アドベンチャーの「ソラかけぬけ山をこえ」の部分だと見るがどうか。「どうでもいい」
  • 獅子神エリカ
    • とんだ超獣ビーストですよ? 怪物としての魅力がキャラの魅力だしなぁ。 こいつもアニキが印象的ですね。 「回復した」とか。
  • 堀チエミ
    • デカベンだけが印象に残る。 本当にそれだけだったなぁ。 なにげにアニキの名前もMr.ドリラーから来てる気がする。 偶然か。
  • 海冥寺ルリエ
    • この辺りから踏み絵の色が濃いなー。 裏返ったり食ったり「いあ いあ しすたあ!!」するものに人は萌えるのかという提言がなされます。 私は無理。
  • キャシィ・ノーマン
    • 脇役の星の下に生まれてきたようなキャラ。 むしろアニキがマモーなのが良い。 こいつも踏み絵だな。
  • マリア・クレイトン
    • アニキが「説明しようッ!」って出てくる為だけに存在する。 どじっ子って本当にいたら嫌だよねという提言。 そうですね。
  • 超河・超江
    • 登場・口上・活躍・思慕・思慮・退場まで瞬く間に駆け抜けたのが印象に残る勝因。 特に超江のかませ犬っぷり(二行でやられる)、超河の兄への信頼とかそれゆえに負ける所とかが物凄くいい。 これは一話燃焼型で他を引き立たせる為のキャラゆえにもたらされた魅力じゃなかろうか。