感想 中村九郎 『アリフレロ キス・神話・Good by』

 要約すると、「人が神話が出会ったり、神話に殺されたり、殺したりする話」
 と虚言を弄してみる。
 さておき。
 今回は「ロクメンダイス、」より明確に叩く/戦う相手がいたせいか、あるいはキャラの動機がやたらわかりやすいというか、する事が無闇に明確と言うか、キャラの出現の仕方が比較的まっとうだからなのか、*1非常に普通に読めました。
 とはいえ、話の間接が我々余人と差はあいかわらず微に入り細に穿ってるというか、若干向こう側の世界としか言いようの無い“ずれ”を感じさせてもくれます。この辺は、世にすりよろうとして「あー、そういう入りかたが一番危険なような気がする。」と言いたくなる位、根元が違うのかなあ、とか思うのですが、まあ感じ感じ、と言った所でしょう。
 なのでこのまま先に進んだらどうなるんだろう、と思わずにもいられないんですが、それはまた次の本で明らかにしてくれるでしょう。

*1:「ロクメンダイス、」はこれら全てが未明だった