感想 三上小又 『ゆゆ式 1』

ゆゆ式 (1) (まんがタイムKRコミックス)

ゆゆ式 (1) (まんがタイムKRコミックス)

 大体の内容。「今日も学園スローライフ」。学園だけど、でもそんな派手な事は無いですよ。当然でしょ。あなたの学生時代はいつもいつもエブリタイム何か特徴的なことがありましたか? という問いを、とりあえず投げかけたりしない、ただの毎日。それが「ゆゆ式」。このとりあえずの何も無さは凄いものが。今度ODA化という衝撃があった「ゆるめいつ」も、何も無いでは引け劣らないどころかもう少し何かあれよレベルですが、あっちは妙なテンションを笑いに転換して押し切るのに対して、「ゆゆ式」は笑いなんていらねえよ精神とでも言うべきな、これまた妙なゆったり雰囲気でただただ日常を送る、という漫画です。
 そんなんで漫画として成り立つのか、という疑問はあるかと思いますが、これが意外となんとかなるみたいに見えます。笑い系統では成り立つギリギリの線、しかも若干アウトのような気もしますが、「ゆゆ式」は笑いでなんとかする萌え4コマではありませんから、それは問題ないのです。
 ならなんで成り立つか。それは“可愛い”です。そう、可愛いは『正義』は勝つ! であります。基本的にゆず唯縁の三人娘が姦しい状態でただただ過ごすのが、これまたたまらん可愛さで、君たち本当に可愛いねぶへへへへ……、とたぶん他人から見たら極上の気持ち悪さを含有100%の笑みで見るのが正答の見方ではないか、と提言してみたいところであります。そんな気持ち悪いのは俺だけですか、そ(略)。
 キャラ的なものの見方で言うと、お母さん先生可愛い。そりゃ、唯可愛いし、縁も可愛いし、ゆずも限定的に可愛いけど、それに出番もそんなに無いけど、でもお母さん先生可愛い。「肩に蜘蛛が!」というゆずの嘘を真に受けて必死に顔を肩から離してる所がとても可愛い。可愛いったら可愛い。あー可愛い。