感想 塩野干支郎次 『ブロッケンブラッド』

ブロッケンブラッド (ヤングキングコミックス)

　大体の内容。「魔法少女になっちゃった！」。男の子が変身できるのは血族だから、という設定が以降のとりあえず血族って言っとけばいいという様式美にまで発展するんだからなにが+に働くか分かりませんよね！
　さておき。
　漫画的にはまだ序盤というか、まだ女装魔法少女のインパクトで行こうとして苦慮した雰囲気のある巻であります。まあそれで十分なインパクトですが、一回目で出落ち感のあるネタではありますし、目先を変えないと、というのは分かる気がします。とはいえ、中盤から以降の話を席巻する桜子ちゃんネタが始まっていて、これがこの漫画のターニングポイントに良い意味でも悪い意味でもなっています。それにしても合法的に（？）女装シーンを作る為とはいえ、良くこんな頭の悪い番組を思いつくなあ。これ以降も色々駄目まったものが出てきますが、『白い城の男』のお色気の為の良く分からん設定とか、本当に脱毛の域です。それを見てしまえば、最後の辺りの終わらなきゃいけないのに風呂敷広げちゃったよ！　みたいなのも可愛い物です。というか、T.A.T.Uは以降も少ししか出ないし、かなりいらない設定だったんじゃあ……。とかなんとか思ってみたり。後、教授と助手も、一応出してる、みたいな雰囲気だったなあ。案の定、2巻以降でなし……。なんだったんだろう、あの二人。
　キャラ的なものの見方で言うと、とにかく健一きゅん、健一きゅん！　というのがこの漫画の本筋なのでそれを堪能すればいいんだよ！　礼奈さんとかもいいんですけどね。最初の男装の麗人みたいなのから一転して、どんどんただのマネージャー化していきますけれども。一話二話辺り以降は本当にただのマネージャーだったなあ。ホント何漫画なんだろうか、この漫画。