感想 saxyun 『ゆるめいつ 2』

ゆるめいつ 2 (バンブーコミックス)

ゆるめいつ 2 (バンブーコミックス)

 大体の内容。ゆるいね……。ゆるいの知ってたけど、想像以上だね……。という漫画。ゆるいゆるい駄目駄目なノリで、ただひたすら駄目な日々を、という駄目人間漫画であるところは1巻目から何も変わっていないので、それをただ見るのが当然の用途でありましょう。
 でも、ゆるいね……。知ってたけど、想像以上だね……。というくらいに、テンション高めのゆるさが炸裂しております。余裕があったら酒飲んでるから、無駄なテンションとゆるさに拍車が掛かってきて、駄目駄目なのになんだか無闇に楽しくなってくる、そんな漫画。
 同じような駄目駄目人間漫画に「ラブやん」がありますが、アレに比べるとウェット&メッシーな部分がまるでないのが特徴と言えば特徴。そのウェットの無さが軽く流して読める要因だと思います。「ラブやん」はどうにも駄目に対してひたすら突き抜けようとしてた節があって、そこが読んでて自分のみに勘案して辛くなってしまった時期がある私ですが、そんな頃の自分でも、「ゆるめいつ」はたぶん、軽く読み流せていたと思います。その軽さがいい、というのが評価ポイント。
 さておき、この巻において、ゆるい人たちの巣窟であるボロアパートが取り壊し? というネタフリがされているのが、最大且つか細い特徴。本当にか細くて、今にも切れそうだけれど、でも確実にこのネタフリを生かしてくる日が、…来るのだろうか? 凄いアクロバティックな所*1が内蔵されている漫画なので、これはっ、と瞠目するような内容が、……あるのだろうか? まあ、その日が来たら分かるよ。
 話的には髪切った? の後のエイプリルフールは良かったですね。この漫画らしいぬるいノリと、分かりやすい流れが一体化した、ぬるんぬるんな所が。後、か細い特徴もこの回だし。ゆるめの髪の短いのが二回しかない内の最後の一回なのもポイント。二ヶ月あったら伸びるよ! ということで地味に最初のより伸びているという地味な部分を見て賞賛していきたいものです。
 他に良かったのは七夕の回でしょうか。これもこの漫画(略)ぬ(略)分か(略)した、ぬ(略)。ぐだんぐだんのオチがまったくこの漫画らしいことよ。ホント、終わるとしたらかなりぐだんぐだんに終わりそうだよなあ。とかなんとか。

*1:妖怪とか、のびたりとか、松吉の彷徨いした街はどこだよここ! とか