感想 平坂読 『僕は友達が少ない』

僕は友達が少ない (MF文庫J)

　内容を要約すると「リア充?　そんなことより友達だ！」。まあ友達のことが、って意味じゃなくて、友達が欲しいんだ！　って意味ですが。ということで始まりました、残念な人たちがお送りする、友達獲得大作戦！　作戦の前のブリーフィングの状態にあるにも関わらずぐだぐだですが。その上、話的にもこの巻では最初の顔見せに出てるのに本編では出てない人が二人もいるので、そのブリーフィングの鳥羽口にも立ってねー！
　ですが、まあそれは些事、科学の子がかなり気になってるのに出なかったんで僕の中では色々とグログロロと唸るものがありますが、なわけで、本筋に入ると、夜空さん可愛すぎるだろとか小鷹のフラグ立て能力は龍君に通じるなあとか小鳩のあんちゃんは反則だとかよりも。更に些事である夜空さんのエア友達に心が引っかかってしまいました。奇しくも、その前に読んでいたのがよりにもよって小説界一のエア物、というかそれ以外にネーヨ、な「曲矢さん」だったので、その辺の対比というか、エアの扱いの違いを見て「出来ておる喃　中村九郎……」という想いを抱かざるを得ませんでした。『エア』と『友達』だったらまず『友達』をクローズする。平坂読は話のわかるヤツだ。けど中村九郎はヤバイ。そんなの気にしない。エアしまくり。登場人物の半分程度がエア。ヤバすぎ。
　ということで、図らずも中九せんせの凄さを感じ入ったりしましたが、それでも「はがない」はいいですね。早く終われアタシの青春！　はうろ覚えですが「おひっこし」の名言ですが、これを夜空か星奈のどちらが言ってしまう事になるのかが今から楽しみです。たぶん、どっちも言わないとは思いますが、まあそれはそれ。