感想 結城心一 『ちろちゃん 3』

ちろちゃん (3) (IDコミックス 4コマKINGSぱれっとコミックス)

ちろちゃん (3) (IDコミックス 4コマKINGSぱれっとコミックス)

 大体の内容。衝撃ってほどでもない中学編スタート! 中学に入ったってのにメインキャラに新しい同学年の人がまるで出ないという謎現象が発生したり、やちほ先生がまさかの中学繰り上がりを見せたりと、結局面子いつものまんまなのかよ! ってツッコミが入れたいところですが、単なる端キャラだった太戸くんが、微妙にいいしゃっつらになってりきちゃんより目立ち始めてしまったり、新キャラのやえひぃ先輩が、その登場からの話だけで3話くらい使う思った以上に面倒くさい人だったりしたので、それ以上の新キャラ増やしてもしかたないか、とは思わせてくれました。基本的にちろちゃんがまとちゃんに基本的虫拒否権を侵害されるのがこの漫画だし。とか思ってたら、まとちゃん、あんまり、虫出さない! アイデン&ティティの危機じゃないのか! といきりたつのは少しお待ちください。単にまとちゃんがあまり絡まないだけで、出てくるタイミングではちゃんと虫ネタをふるという虫芸人としての矜持は、まだまとちゃんには残されているのですよ!←虫芸人て
 さておき。
 もう一つの衝撃ってほどでない展開としてのやちほ先生中学の先生に繰り上がり、というのは実はこの巻序盤から中盤までほとんど機能していなかった、後半は一応機能するけど使い道が、って思わせられてしまいます。やちほ先生っていうのは、基本的に『まとちゃん』における虫拒否権を侵害されるキャラだったわけで、『ちろちゃん』ではそれを既にちろちゃんに奪われているわけで、そう考えるとなんであなた繰り上がって中学の先生なんですか? という疑問はたまにでてきても付きまといました。実際作中でも何をしました、と問われてろくでもないことをなしてた、過去の経験から中二病の蔓延を阻止しようとした以外は特に出番がなかったりしたので、基本的に先生キャラを新たに起こすのが面倒だったのかな、と邪推してしまうのでありました。中二病の所は大人キャラの面目が躍如し過ぎで若干かわいそうなことになってましたが…。
 にしても、ちろちゃん、この巻だとあんまり虐げられてないよな…。ツンデレは、しいたげられることとみつけたりなのに。しかもツンより明らかにデレのが多いし。というかツンデレという括りから、成長によって解き放たれてるんだよなあ。デレ期は無い! と言ってた頃が懐かしいような、でもこれはこれでいい道筋、何時までもツンデレなんて言ってられないもじゃないのかって気もするし、これでいいのだろう。とかなんとか。