感想 八房龍之助 『スーパーロボット大戦OG―ディバイン・ウォーズ― Record of ATX 4』

 大体の内容。「愛ですなっ!」。ってくらい、今回も気持ちの入ったコミカライズとなっております。前から時代の間隙に消えるからって親分用新機体だしたりと気持ち入りすぎ、というか好きだなあとは思っていましたが、なんだかこの巻ではそれが行き過ぎて、好き過ぎるんだなあ、と感嘆せずにはおれませんでした。DC残党戦の情念入りまくりの戦いとか、更にそれ以上にスパロボ的情念の入りすぎて危うくギャグになりそうなのにぎりぎり熱い戦いとした南極戦とか、今回の最捏造なヴァルシオーネヴァルシオン型外部装甲とか、本当にスパロボ好きなんだなぁ、としか言いようがありません。そんな内容なのに人死にはきっちりとあるってんだからなあ。スパロボでは描かれない方向もちまちまと、無いわけではないんだよ? ってフォローして描いてしまうってどんだけ好きなんでしょうか。仮面ライダーSPIRITSでつい二号ライダーの誕生辺りの話を捏造してしまった村枝先生並に好きなのは間違いないです。愛ですか! 愛ゆえにですか! 「愛だな!」「愛だね!」ですか。でも、一番愛を感じたのは、DC残党戦でハンス&ジーベルがいつも通り小悪党してたら、キョウスケに行動読まれてて、降伏も許されずに海の藻屑なる辺り。あまりの小悪党っぷりが結構シリアスな展開の中にぶっこまれて、えもいわれぬ味わいの場面となっておりました。なるほど、これも愛か。
 そんな笑い所併記だけど、テンペストさん関連は凄い情念だったDC残党戦に対して、南極戦は先に書いたようにこれまた凄い情念。ただし青春ingな方向で。ブリット君……あんた馬鹿や……。でも、その馬鹿さがクスハを呼び戻したんだから、世の中何が奏功するか分からんよなあ。分からん、というとまさかですよ、あの三巻終盤でグルグル目だったキョウスケが「必ず助ける」って超男前で言うんですよ。かっこよすぎますよ。ネットスラングで言うと濡れるッ!! ですよ。もう、ヒーロー過ぎるというか、本当にスパロボ好きなんだな、としか言いようが無いじゃないですか。もう、馬鹿。