いつも通り長いので格納。
先に総評
今回の特徴はやはりゲスト攻勢。攻勢というより劣勢な気もしないですが。『けいおん!』が抜けても存在感がある前衛の高い安定度に比さない、中盤の不安定さは今後の課題となること受けあいであります。
そんな中にあっても、克目して見れるのもありまして、それがきららMAX誌で連載中の『きんいろモザイク』と新人ゲストである『ふたり。』の二つがそれにあたります。
『きんいろ』は連載中なんだから出来が安定していて当然ですが、それでも最近とみに調子を上げてきている作品なだけに、ゲスト乱舞の中ではしっかりした足腰を見せ付けてくれます。メインキャラのしのがいない、という若干のトリッキーさもいい具合にはまっていたんではないでしょうか。
『ふたり。』はまったくもってのワンポイント、「青春の香りってやつがよ…」だけでよかったんじゃないかと私が言い出してる節はありますが、きらら漫画特有のゆるいノリがまれにひどい素っ頓狂のレベルだったり、ネタにアグレッシブさ、いやさ獰猛さすら感じるタイミングもあったりなので、今回の新人ゲスト枠の中ではほんのりですが頭一つ抜けていた感があります。もうちょっと頭抜けたら化けるな…。←勝手な核心。
他に中衛後衛のトピックと言うと、すっかり中衛の顔役となった『三者三葉』と、後衛の顔役が定着してきた『かみさまのいうとおり!』がどちらも今回も安定感抜群だったことでしょうか。元々は位置関係が逆だった『三葉』と『かみさま』が今では完全にこの鞘に納まっている、というのをどう見るかでその人のきらら感が判ると言われていますが*1、個人的見解を述べると『かみさま』と比べて『三葉』は楽しみ方が分かってくると途端にスルメ漫画としての風格が露になるタイプなので、『けいおん!』目当てで読んでた人達がその味を理解し、好むようになっていっての今ではなかろうかとか考えております。『かみさま』はスルメ度よりも瞬間的な風速を楽しむところがあり、且つ意外とキャラの話がわかってないと笑い所がわからない場面もあったりするんで、一時期産休もあった影響もあって今は後衛の顔としているんだろう、とかなんとか勝手な事を考えています。どうでもいいですね？
個別チェック三連弾
- 『ゆゆ式』
- 『ましゅまろ×タイフーンッ』
- こちらは新キャラ導入の回。巨乳図書委員キタコレ！ ちびんちょがいいツッコミキャラとしての軸足を作中に持った所で、エロネタに反応してしまうキャラ、というのを導入して、固まりかけているパワーバランスを新たにしよう、という気概が感じられます。気のせいですけれどもっ！
- やっぱりちょっといい話っぽくまとめる力の高さは今回からも感じられました。少ない手札で感情の揺れ動きを見せないといけない4コマ漫画においては意外と重要なスキルなので、今後も大事にしていただきたいところです。←何様？
- 『うぃずりず』
- わりと話がこの漫画の核心に迫ってきた。ということはここが終わると続けられるかどうかの判定が出る、一区切り地点に到達してしまったということ。この漫画も笑い所を維持しつつ語る手腕が脱帽的に上手いので、区切り地点だというのを読んでる時は忘れさせてくれますが、それでもやっぱり気付いてしまう、終わりへのカウントダウン、なのかどうなのか。予断を許してくれないなあ。
*1:言われていません。
