感想 源五郎 『ましゅまろ×タイフーンッ 1』

ましゅまろ×タイフーンッ (1) (まんがタイムKRコミックス)

ましゅまろ×タイフーンッ (1) (まんがタイムKRコミックス)

 大体の内容。「セ・ク・ハ・ラ! セ・ク・ハ・ラ!」。基本的にはきなこ(オヤジ系女子中生)が雛(ボヨン系女子中生)にセクハラまがい、というか完全にセクハラをする様を、いい仕事だなー、と眺めるのがこの漫画。セクハラというか完全に揉んでたりもするので、おっさんとかがしたら確実にお縄になる方向の、女子中生同士だからこそ許される、しかしセクハラ以上にはならないギリギリのラインのエロさこそ身上の漫画であります。そのセクハラ系エロへの執念というのは並々ならないものがありますが、しかしそればかりの漫画でもなく、所謂きらら系という区分に恥じぬ日常とどたばたも兼ね備え、そこにセクハラを混ぜ込む事で己の身の証、自分自身を表現する漫画となってもおります。
 さておき。
 とはいえ、セクハラオンリーでは流れは作りきれません。出来るネタも狭まっていくわけで、ではどうするか、という段になって新キャラを増やせばいいじゃない! という覚醒を見せてくれるのも、この漫画の良さ。その増やせばいいじゃない! で増えた*1新キャラことちびんちょは、いじり役といじられ役は居るけれど唯一致命的に足りていなかった突っ込み役というポジションに就くわけですが、これが見事なはまり役。二人でも回るには回るけどパワーが足りていなかった所に突っ込みという新パワーが綺麗に決まってきます。きなこのセクハラネタ後もきっちりすんな! ってフォローとなって、しかしそれでもする、というきなこのセクハラ魂の冴えが更に際立つ、という風に。正直、ちびんちょ投入前まではエロ押し以外は、と思っていた漫画でしたが、投入後はドタバタ要素もきっちり見えやすくなり、良さが引き出された格好になっています。ちびんちょ偉大であります。突っ込みって大切。そんな思いを抱かせてくれるのでありました。

*1:と勝手に妄想。