- 作者: 平坂読,片瀬優
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2004/12
- メディア: 文庫
- クリック: 14回
- この商品を含むブログ (29件) を見る
内容を要約すると「トラブルの多い修学旅行」。今回は修学旅行変。いきなり修学旅行ってムチャじゃね? とか思わんでもないですが、たぶん一巻の段階では続き考えての展開じゃなかったんだろうなあ、とか勝手な邪推をしてしまうくらいには、新キャラ乱舞でありました。もともと一巻の段階ではそんなに人出して無かったので、いくらでもぶっこめるぜ! というぶち込みっぷりで清清しいくもあります。でも、正直《紙一重》と《美幼女》は居なくても良かったですよね…。正直数合わせですよね…。《猟奇委員長》の圧倒的な存在感の前では影薄いのなんの。メインヒロインであるはずの《愛と平和の使者》すら、霞み掛かってたし、その辺りは仕方ないんかもしれませんが。それくらいに《猟奇委員長》はキラキラ輝いておられました。最後の辺りのテンションアップがポイント高いですね?
さておき。
内容的に《墓穴堀り人形》の面目が特に躍如しないのは、登場人物が増えて、その辺りに、というか主に《猟奇委員長》に焦点が当たり続けて続けて最後まで続けたせいでしょうか。ちょっとおかしい学園生活みたいなのにシフトしてみんとす、としれっとやり始めた辺りは賞賛に値しますが、特に見たかった一巻終盤の怒涛のような自己欺瞞は無かったので、あれは一種の奇跡だったのかしら、と思うことしきりでした。あのキラメキ、またみたいけど、現在の『僕は友達が少ない』では魅せてくれる節がないからなあ。
それ以外で言うと、特にいう事は無いです。ちょっと話のドライブとしての惨事が混ざったりしているものの、それらも結局《猟奇委員長》が輝く為の燃料でしかなかった辺りとか、思うところがないわけじゃないですが、あれもペース配分のおかしさが生み出した逆奇跡だったのだろう、と妙に腑に落ちてたりするんですよ。一巻もペースおかしかったからなあ。今の『はがない』の短い話連発の方が向いてるんだろうなあ。とかなんとか。