感想 ika 『えすえぬ家の人々 1』

えすえぬ家の人々 1巻 (ファミ通クリアコミックス)

えすえぬ家の人々 1巻 (ファミ通クリアコミックス)

 大体の内容。「擬人化新機軸、基盤っ娘」。国擬人化からG擬人化まで、擬人化の振れ幅も行く所まで行っている感がある昨今ですが、そんな中でここにぶっこまれるのは基盤擬人化。つまりアーケードゲームオンリー擬人化というニッチの方向も極まった感がある、それがこの漫画、『えすえぬ家の人々』なのです! 基礎的なノリは同じゲーム機擬人化物の『P.S.すりーさん』と同じ、安心安定のika味つまりじょじー味ですが、その出てくるネタの細さというのが非常に極まっており、アーケード者出ないとピンとこないレベルになっていたりします。なんとなくノリで楽しいと思える部分が多いので、その辺が分からないから、と敬遠するのはもったいないんですが、でも90年代アーケードを知ってると格段に面白さが上昇するのもまた確か。特に四コマに付記されているtipsの細やかなネタっぷりは格別です。疑似攻略的なネタとかぶっこんできたりしますから。四コマ内の小ネタもまたピリっとしており、個人的には『わくわく7』ネタとひとつふたつみっつネタは大変爆笑させていただきました。ありがとうございます。←謎感謝
 さておき。
 基本はねおじおさんとあて菜さんが二人でパタパタとする4コマで、独特のノリを持つねおじおさんにあて菜さんが翻弄されるのが基本筋ですが、たまに他のキャラが出てきたりします。個人的にはえふつーしすてむさんがねおじおさんに覚えてもらえてないネタがいいと思います。格ゲーなら分かってくれる! って考えて出た答えがダイノレックス、という段でえふつーしすてむさんはねおじおさんに覚えてもらえれないのは確定的に明らかですが、でもそれがいい味になっているんだよね…。連載続いて分かってもらえるようになるのか、あるいはネタでないから今後はフェードアウトなのかが非常に気になります。フェードアウトしそうだよなあ。
 さておき。
 ねおじおさんに4つの人格がある事になっています。当然、1つのMSV筐体に4つのゲームが入れられる仕組みだったのを捩ったネタですが、その中のツンデレねおじおさんは度々ネタとして出てきます。そのなんともいえない哀愁というか、不憫さはちょっとおかしいレベル。折角買ってもらった服を、って辺りはマジ泣ける。最初は軽いネタキャラだったのに、シリアス要員として幅を利かせてくる後半のキャラの立ちっぷりは凄いですよ。こんな一見端役にこんなに哀愁漂わせられるなんて、ika、恐ろしい子
 とりあえず、けんすーさんの存在が1巻ではあまり意味が無い感じでしたが、2巻とか出たらもうちょい意義のある動きをする、のだろうか…。そしてツンデレねおじおさんに愛の手は…。