『まんがタイムきららミラク』2012年5月号 感想

今号の巻頭漫画感想

はりかも『夜森の国のソラニ

 夜森宅から浚われたソラニ。連れて来られた先は、自分とそっくりの女の子の城で…。
 という事で、今までそれなりに匂わされていたソラニにそっくりの魔女、その名も昼森の本格登場回となりました。性格は縛り気質ながら気まぐれで、兎(人間大と言うか着ぐるみ?)を使役して気ままに生活している様子であります。その人とソラニが何故似ているのか、そして夜森との関係性は? そういう謎が着実に積み重ねられた回だったかと思います。夜の夢の世界の住人のはずなのに、昼の字を持つ意味とか、夜のこないユートピアの意味とか、考えるだに良く分かりません。どういう仕掛けがあるのか、それとその仕掛けをきっちり描ききれるまで連載出来るのかも含めて目が離せないです。
 それはさておき。
 そんな昼森宅でコックさせられるソラニでしたが、コック姿が可愛いすぎる!エロイ! こういう姿の可愛さ、絵柄のころっとした可愛さはこの漫画の大きな長所なので、今後も色々な姿描いて貰いたいと思うわけですが、毎度違う服は作画的に面倒だから難しいかもだよね…。

個別チェック三連撃

眉毛『純粋欲求系リビどる』

 猫! そしてリビドーの幼体も登場。ますますリビドーなんでもありとなってまいりました。
 正直に申しませば、この漫画の着地する地点というのが回を重ねるごとに見えないと思うようになりましたが、それだけにまとまれば凄い事になるんじゃね? とも思うようにも。風呂敷だけは広がっていくわけですが、きっちり畳めたら、あるいは。無茶な要望でも、何時か叶えてくれたら良いなあとか勝手に思ってしまいます。欲目ですね。
 そんな事はさておき。
 今回は猫科リビドーとの対決でしたが、決着がバターというオーソドックスなのか異端なのか良く分からないオチになったのは笑いました。本当にリビドーなんでもありだなあ。それだけに、やれる事を考えないと今後が厳しくなっていくばかりだと思いますし、ガチ対決見たい欲求もはぐらかされている感じなので、次くらいは強敵と書いて友的な相手を希望します。ああ、ちび猫リビドーはなんか可愛いので、これはこれでありとは思いますよ? どういう風に転がすのか、も気になるけど、なんでもあり感を更に増したわけですし、畳めるなら良い風呂敷広げだと思います。

川井マコト幸腹グラフィティ

 花見。そしてリョウの友達によって知らない顔が見えたリョウにちょっとモヤるきりんちゃんなのでした。狭い範囲だったのが少しずつ広がるのって味わい深いですよねー。おいしいご飯話も量は無いけど確実にあるのも安心要素。きりんちゃんが焼きもろこしがっつり食べてる絵が最大の見所。本当にがっつりという言葉がしっくりくるがっつき具合で、それが妙に可愛いのだからこの漫画も変な漫画だよなあ。という気持ちを揺り動かされます。やはり、今時代は食う系女子なのでしょうか。うわー、食い物美味そうな漫画は良い漫画だよなー。
 きりんちゃんが意外と物知らずだったり人見知りな感じな所も可愛かったと思います。人見知り子ってなんでこう庇護欲をそそるんだろう。庇護欲をそそるからか。←考えすぎて意味不明に

七葉なば『となりの魔法少女

 ウサさんの答え合わせ。まさかそういう答えだとは! という唸らされる展開に、しっかりとした締めも合わさって名作に見える。本当にウサさんは可愛いですなー、という異端めいた視点を持ってこの漫画は読んでますが、それ以上の味わいを、妙なあったかさをしっかり出してきて侮れないなあ、とも。今回の終わり方で最終回でも問題ないんじゃね、という位に綺麗にまとまった回でもありました。それを越えてこの漫画がどういう道に進むのか、は予断を許しませんが、でも大変期待を持ってみたいとも思わされます。後、ウサさん可愛い。←何その締め

今号の巻末漫画感想

あfろ『月曜日の空飛ぶオレンジ。』

 レーシング! そして一転、ヨシノー!?
 という事で、この漫画の駆動系はゆるふわぼんやりだけではないのだよ! というのが地味に提示される回となりました。ヨシノへの事故車の突進に対して、ななみんの金ダライ技が発動してたけど一体何が起こっているのかが良く分からないというか煙にまかれた状態で次回へと続く形となりまして、正直ヨシノ大丈夫だったのかどうかがひたすら気になって夜もすやすや眠れてるのに夢に出て悪夢! ゴウランガ!
 さておき。
 今回は前回一コマ超ちんまりだったヨシノがよく出ていて、それだけで心が洗われますが、上記の通りどうなったのか良く分からない事になって非常にヨシノファンとしては非常になんとも非常に言い辛い状況に非常になっています。それでも今回のヨシノは兄貴さんとあんまり会えないなあ、ってアンニュイ入っていてヨシノのレア顔! とヨシノファンとしては盛り上がる面も多かったです。兄貴とのコラボもヨシノ兄貴もタイミングが変な奴だなー、というのを感じれて大変おいしゅうございました。それと、車と競って走り続ける謎身体能力も良かったと思います。というか途中からマジで運転してるのに追いつけるってどんな身体能力だよ。そういうのがギャグ調できっちり出てくるから侮れませんね? そんなわけで、早く来月になってくれヨシノどうなったのか確認しないと生きていくのが辛いんですけどマジで!

一応の総評

 今回のトピックは『TEI OH-!』の次回からの連載化でしょうか。きららミラクにおいては初のゲスト上がり作品の連載なので、これがどのように誌面に活況を与えるのかは油断なく見ていきたい所です。
 他連載作品は今回取り上げなかった中でも『くじらジュブナイル』と『きしとおひめさま』が展開し始めたのがトピックと言えましょう。全体的に初動が遅い傾向があったきららミラクにおいて、駆動出来る形まで持っていったのは良かったと思うべきでしょうが、もうちょい早くですねー! とも思ったり。そういう意味では駆動系をしっかり入れつつ、学校ターンも良くなってきた『Good night! Angel』は出色なんだなあ、とか思うようになりました。きららミラク代表作の名を与えてもいいとかも、思うようにも。こういうのがしっかりしてくる事が、今後の誌面の成長になるんだろうなあ。 

今回の掲載順変動

 掲載順がどう変動したのかのメモを残しておきたいと思います。作品の並び順は便宜上、第一回を基礎にしています。

作品名 vol'1 vol'2 vol'3 vol'4 vol'5 3月号 4月号 今回 位置±
リリィ 1 1 2 2 4 4 - 4 ±0
桜Trick 2 5 3 3 3 3 3 10 -7
純粋欲求系リビドル 3 2 4 7 1 2 1 2 -1
夜森の国のソラニ 4 7 7 1 7 10 2 1 +1
メラン・コリー 5 3 13 8 5 12 15 16 -1
Good night! Angel 7 4 1 4 2 1 4 5 -1
月曜日の空飛ぶオレンジ。 8 8 17 3 11 19 18 19 -1
Lisa Step! 9 15 16 13 6 16 11 9 +2
おきまりラブ 11 6 5 15 9 18 - 18 ±0
きしとおひめさま 12 13 8 5 13 8 13 14 -1
Seed 13 9 19 19 18 - 17 - -
スイート マジック シンドローム 14 14 9 10 8 15 5 11 -6
福33三色バンチ 17 12 14 9 15 13 - 17 -4
tune! - - 10 16 - - - - -
となりの魔法少女 - - 11 6 10 6 - 8 -2
くじらジュブナイル - - - - - 7 6 7 -1
幸腹グラフィティ - - - - - 9 7 6 +1

ゲスト枠

作品名 3月号 4月号 今号 位置±
TEI OHー! 5 10 3 +7
そこにいず 11 9 15 -6
虹色教室 14 14 - -
彼女は彼女だけど彼女じゃない 17 16 - -
城下町のダンデライオン - 8 - -
アイコト - 12 12 ±0
なりきりイミテーション - - 13
終了枠
  • vol'5
    • 『前から2両目』『にじげんめのうた』『ルンルルコミュニケーション』『るーてぃんルーティン』『びぎなーず9』(全てvol'1から)