感想 へーべー 『魔女とほうきと黒縁メガネ 1』

魔女とほうきと黒縁メガネ (1) (IDコミックス 4コマKINGSぱれっとコミックス)

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 大体の内容。「萌え漫画だと思った? 残念!変態漫画ちゃんでした!」。まあ、絵柄の可愛さから言って萌え系漫画じゃない事もないんですが、初っ端から魔女少女がMに目覚めるというのでこの漫画の方向性がどういうものかわかろうものです。あるいは、萌え系変態類という区分を拡充する次なる一手として見る事も可能であり、つまりどうあがいても変態漫画なんだよ! という感じである事は皆様方にも分かっていただきたい。
 そういうベタ基礎の紹介をまずしてしまいましたが、それはさておき、もうちょい具体的にどういう漫画かと申しますと、イマドキ良くあると言えるガールミーツガール物で、メインパーソナリティである乃梨子さん家の隣に女の子、リアナが越してきた! というベタ基本の導入から、その出会いでいきなり乃梨子さんの駄目な所とリアナの変態性が発現するという凄い状況になるのがこの漫画。その後、黙って仕事していれば大丈夫な(=口を開けば大体駄目で、思考も大体駄目)シェスカさんが加わってメインの三役が揃ってみれば、どんどんどんどん皆の症状が悪化。特にリアナのMっ気とシェスカさんの駄目さ加減が加速していきます。正直こんな駄目な娘達だったから家からおんだされたんじゃねえのか、という下衆の勘繰りをしてしまいました。というか、シェスカさんは教育面とか嗜好とかが全く駄目すぐるんですが…。この人を教育係にしたリアナのお父さんはマジ節穴なのか、それともリアナとシェスカさんがマジ放逐なのか、は意見が分かれそうですが、とりあえずシェスカさんはマジ放逐な気がします。
 そんな駄目人間漫画としての存在感を十二分に発露しすぎてスパークしてるのが、この巻後半に鎮座まします乃梨子級友登場回。級友が大変オープンなタイプ(婉曲表現)で、間接キスという名のマジキスを連発して「こ、こは何事…?」と見ている方を混乱の巷に叩き込んでくれます。正直に申しますと、それまでは「この漫画、中々の兵」、という程度の印象でしかなかったこの漫画が、そこで一気にバーストゲージ振り切れてしまってキャーミナミダサーンって謎の黄色い声援を爆裂四散させてしまうくらいに好きになってしまいましたよ。リアナと乃梨子さんは百合ップルって言うより下僕と女王様なわけですが、そこにロリ+百合要素も加味しようと言う大きな野心を感じ、今の時代は複合型か! という大悟を得るに十分なパワーがありました。そこ以外でも十分に変態度と駄目人間度が高いので、今後も安定して野心を燃やし募らせるんだろうなあ、とか思ってみたり。
 さておき。
 キャラの話でもするとこの漫画唯一の良心みかんちゃんマジ可愛いですね? リアナがM,乃梨子さんが残念、シェスカさんが百合ロリ残念、という極めて困った性質の持ち主なだけに、妙に強い以外に特に変な性癖が植わってたりしないみかんちゃんの清涼度はいかばかりか。しかし、純に子供ゆえにシェスカさんに色々狙われているのだけが難点でしょうか。みかんちゃんが来るとシェスカさんが覚醒してみかんちゃんが極めて危険で、そこが大変ハラハラします。そんな無茶な展開にはならないって分かってますが、でももしかすると…。そう思わせる物がこの漫画にはあったりも。でも、だからこそ、みかんちゃんには清涼剤としての効能を今後も期待したいところです。でも、そうなるとたぶんどんどん他の人が危険になってるって事だろうなあ…。
 とかなんとか。