感想 三家本礼 『血まみれスケバンチェーンソー 4』

血まみれスケバンチェーンソー 4 (ビームコミックス)

血まみれスケバンチェーンソー 4 (ビームコミックス)

 大体の内容。「ネロの残党編だと思った? 残念!新章突入でした!」。そんなわけでなんで続いたんだろう、と思っていたネロ残党編ですが、これの終わり方は劇的でした。というより、ネロ残党がパーフェクト噛ませ犬になって次の話の導入に使われるという、予想の斜め上の終わり方で、えーっ!? それってありなんですか!? という惑乱をしてしまいました。そこに至るまで結構ちゃんと積み重ねていただけに、こんな流れとなるとは…。普通に終わらせたらつまらん! どうせ死ぬならお前も、お前も、お前も! 話の導入の為に死ね! という三家本先生のゴーマニズムが炸裂しているとすら感じましたよ。ただ、それゆえにドライブ感が実際凄く、正直必要なんだろうかと思っていたネロ残党編がきらびやかに輝いたのも事実かと思います。死体の油の燃える色で、ですが。ネロ残党、意外とキャラ立たせてたのになあ…。ナグルシュワーもほぼ一発キャラみたいになっちゃったし…。
 さておき。
 そんなネロ残党編を命は投げ捨てるもの(キリッ して始まったガーディアン編は、もう相手ゾンビとかじゃないじゃん! やったらヤバイじゃん! お縄じゃん! という段階に突入しており、この漫画の倫理感がどうなっていくのか、というのを戦々恐々させられます。実際、ガーディアン達が完全に無法野郎というか、悪即断して更に暴走し始めており、でもかと言ってざっくりやっちゃっていいのかという疑問が付きまといます。ギー子がネロをやったがゆえに、暴走し始めたという話を挿入してきているのも、尚更そのギー子が行くとこ行ってしまうのか、それとも。その辺が気になってきております。他にもネロ編の影響で水島君がむかつく奴はすぐ殴るという精神性になってしまっていたりするし、仙崎部長も無茶なパワーの武器作っちゃうし、で、倫理感とは…。という気持ちになってしまいます。どうなっちゃうんだろうなあ……。