今月のまんがタイムきららチェックポイント(2013年4月号)

先に総評

 いきなり個人的な話をすると、なんだか物凄い充実感のある誌面だったかと思います。エロから萌え、ギャグからシリアス、シュールから茶番、ゆるふわからガチラブ、それが今までちぐはぐだったものが、何故か今回は綺麗に絡まり、豊富な幅のある誌面となったように思います。これに『スマイル・スタイル』が混ざってないのが惜しいくらいの、出来た誌面構成ではなかったか。そんな戯れ言を紡いでしまいたくなります。
 今回はゲストも高めのレベルであったように思います。『魔法少女Lv.0』の絵柄と内容のほんわか感、そして微百合と相まって非常に味わい深いものがあったかと思います。ガチな部分もありますが、基本ゆるふわ。よくあるといえばよくあるんですが、可愛さのバランスは高いレベルでまとまっているので、結構好きだったりします。ちょっとミラクっぺれえ方向な漫画とも感じましたが、それはよいフィードバックが起きているという判断で良いかと。
 そして、もう一つトピックするなら、長い雌伏を越えて連載化した『女子大生生活様式』。最近色々な濃度が高まって上手くバランスが取れてないけどたまにバランスが奇跡的にいい時もあるけど、というきらら誌面において、丁度、本当に丁度中間点にある漫画として、しばらく要石の役割をするのでは、と勝手に期待していたりもします。どうなるかは今後次第ですが、このテンションは維持して欲しい所です。そうすると簡単に終わるって? ハッハッハ!←否定しろよ

個別チェック三連弾

  • ゆゆ式
    • この漫画は本当に得難い漫画である、というのは論を待たないかと思いますが、それでも今回はシュールめに魅せつつベタしつつおかちー素直可愛いという変幻自在菩薩の型とでも言うべきぬるぬるとした立ち振る舞いであったかと思います。アニメ化!になってもブレーキを掛けずに、あるいは掛け忘れたように振舞うその所作は、既にきららの趨勢は俺が握っている!という三上せんせの増上慢なのか、確たる自信なのか。色々言いましたが今回もオカチー可愛かったです。←結局小並感
  • 『うちのざしきわらしが』
    • わらが、死んだ……!? という呈でお送りされる近代稀に見る*1茶番。とにかく茶番で、茶番で、茶番でしかなく、しかしそれを完全にやりきった先に巻き起こる謎の感動。茶番が、茶番が立った! と茶番連呼する位に本当に茶番で最高でした。こういうやたら妙な回もあるからこの漫画は面白いんですね。そして〆の一言が本当に茶番だったのを確認させてくれて最高です。あれがあるから、俺たちは茶番の世界から解放されるんです。
  • 『リリウムあんさんぶる』
    • 微笑みの爆弾!(謎台詞) と言う事でいとなさんが咲来さんにドギマギしていたという今までの流れが、一つに収斂するかの如くまとまり、久しぶりにきららの百合ネタトピックを大揺らしする形となりました。きらら界隈では『桜Trick』が毎度揺らしてる気もしますが、きらら本誌ではこのビックヒットは久しぶりでしょうか。咲来さんはまだそっちには傾倒している訳ではない、というのは分かるんですが、絆パワーが生まれつつあるという見方は穿ち過ぎではないだろう、という、なんとも言えない距離感。ぶっこんで来るなあ。

今月のワンワード

  • 『しかくいシカク』より。

俺のビキニ匂った?

  • 十子の残念ぶりが光り輝く瞬間の一言から。どう考えても台詞おかしいって思わない辺りが十子の残念さ加減ですよね。回としては綺麗にまとまってて、大変イイハナシダナーでした。イイハナシダナーに傾倒すると終わりが近いんじゃないかと思ってしまう癖がついているので、あわわ、って勝手に慄いてたりしますけれども。

*1:範囲がでかい