感想 ハトポポコ 『けんもほろろ』1巻

けんもほろろ(1) (バンブーコミックス)

けんもほろろ(1) (バンブーコミックス)

 大体の内容「女子高生のアレいなる日常」。ぶっちゃけ言い切ってしまうと、同じハトポポコせんせ作である『平成生まれ』の発展バージョンではなかろうか。『平成生まれ』(1巻感想)(2巻感想)にあった要素の、上位互換。それが『けんもほろろ』なのです!
 そう言いきってしまって本当にいいの? という言葉にはイエス! アスミス! とアスミス全く関係ないのに高らかと宣言したくなるくらい、『平成生まれ』にあった要素が横溢しております。し過ぎて俺なんで『平成生まれ』読んでるんだろう、とたまに勘違いがポップアップするんだから、ある意味芸風って凄いよね。という理解が可能かと思います。
 しかし、この漫画は『平成生まれ』ではなく『けんもほろろ』。違う所は当然たくさんあります。まず、登場キャラが大変多い事。
 『平成生まれ』が大体2人の3組でお送りされた漫画であったのに対し、この漫画はこの巻最初のキャラ紹介ページ(普通と変人の軸でざっくり分けてるだけですが)で総勢20人いるっ!? という大盤振る舞い。その中で、大まかな組み合わせで大体7組くらいに分けられるんですが、そこでは本当に色んな組み合わせ、ボケとツッコミ、暴虐と真面目、馬鹿と馬鹿、ぼっちなど、が繰り広げられます。特に馬鹿と馬鹿コンビである青木村井コンビは、『平成生まれ』の藤井吉村組の更にもう一段階踏み込んだウザさと馬鹿さが光る組み合わせです。馬鹿な上に極めてウザいというとてつもなさが、慣れてくると癖になるから困ります。そうかと思えば、周りに全く絡めないというぼっちの佐々木さんがいたりするバランスが素晴らしい。佐々木さんは本当は気のいい人ですが、高身長険のある表情などが判断材料となってファンはいても友達はいないという暗黒高校生活を送っておられます。あまりに不憫で見ていて辛い、という事もありますが、ちょっと抜けてる所と間の悪い所が相まって中々楽しい独り相撲が見られるのもまた、いい所であったり。友達出来たらいいのにね……。
 さておき。
 『平成生まれ』と毛色が違うというのはもう一つあって、それは毎回お題みたいなものがある事。あるテーマでJK達が大立ち回り、と言う程ではないけどアグレッシブにディスコミュニケーションしております。特にいいのはゴミの回で、そこでは開幕から友達なんでいないの? って言われてしまった佐々木さんがその回最後で友達になれるかも!? と友達候補をゴミゴミののしるという亜空の展開があったりするのが佐々木ファン(今なった)には堪りません。一人の友達を得る為に、他の人を完全に切り捨てるのに気付いてない辺りが最高ですね? その辺の立ち回りが悪いのも、佐々木さんのチャームポイントなのでよく覚えておいてください。他には服回のチキンTシャツが最高にクールだと思ってる佐々木さんが可愛いです。ちゃんと変って言われてショックを受けるのもセットになってかあいいです。かあいいんですったら!
 と、気がついたら佐々木さんが可愛いですよね、となりすぎている感があるのでここで感想はオシマイとします。最後に、佐々木さんは可愛いんですよ! とだけは言っておきましょう。←結局