神々と人々の日々 1 ギリシャ神話劇場 (ヤングジャンプコミックス)
- 作者: 増田こうすけ
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2013/05/10
- メディア: コミック
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大体の内容「増田こうすけmeetギリシャ神話!」。というだけで大体の内容が分かる辺り、増田こうすけ味というのは完成させられていると言っていいでしょう。そんな増田こうすけ味の漫画。それが『ギリシャ神話劇場 神々と人々の日々』なのです! というとあまりに簡単に済ませ過ぎなのでちゃんと説明すると、ギリシャ神話の内容を、増田こうすけ独自の味付けしたらこんな事に! と言う漫画です。いつものオムニバス、あるいは一話完結ノリとは違い、ギリシャ神話の人々、神々が様々に登場して、話を重ねる毎に色々な係わり合いをしていく事で、色んなことが巻き起こる、というタイプの漫画となっております。その面で言うと、積み重ねていくと言う事が出来るという、ある意味最新式増田こうすけの姿がそこにはあります。
とはいえ、増田こうすけ漫画なので、やってる事が全然おかしくて全くギリシャ神話の呈を為していないのは流石です。アキレウスはケイロンに月謝蔓と思われてたり、エロスはそんなつもりは内容に見えつつエロに貪欲だったり、テセウスは頭が酷いけど勇者としての素質は無駄に十分だったり、アテナが商店街の復興を考えたり、兎に角おかしい内容でみみっちい感じが最高です。
中で一番記憶に残るのは妙にかっこいい感じで登場しつつ、全然威厳が無いハデスが酷いですね。死者すら蘇生、とか言ってるアスクレピアスの命を奪いに行ったけど、眼鏡掛けさせられて穴に転がり落ちて逆戻りとか、アキレウスがもう一度ステュクス川に、で二度漬け禁止! って言ってるのにするアキレウスの二度漬けの言い訳を一々聞いたり、穴に嵌って出られなくなったりと、とかく全然駄目なんですよね。全体的に全員駄目な感じの登場人物の中でもエロスとタメ張れる駄目さ加減でありました。これで穴の中で踏ん反り返ってるわけだからなあ……。これでまだまだギリシャ神話の神々のゼウスとか出てないので、その辺はどうなってしまうのか、と恐れ慄いたりするのであります。この味付け具合だと、相当駄目な感じの好色親父になるのかなあ。それとも、凄い好人物でもちょっと世の中とずれてる感じになるのか。興味が尽きません。