感想 あづま笙子 『かてきょん』2巻

かてきょん(2) (バンブーコミックス)

かてきょん(2) (バンブーコミックス)

 大体の内容「らいらさんの特に深い思惑の無いスキンシップがカムイ君を襲う!」。高校一年生のらいらさんは勉強が苦手。そんならいらさんに妹ななかさんが連れてきた家庭教師は小学五年生のカムイ君。カムイ君は小学生だけど勉強超得意。高校生の勉強だって見られるのです。そんな勉強苦手と勉強得意のアンサンブル。それが『かてきょん』なのです。
 しかし、らいらさんとカムイ君の間柄は単なる家庭教師と教え子という雰囲気とは少しずつ違ってきます。その辺はカムイ君がらいらさんに対して自分でも言いえぬ、分かりえぬ想いを持ち始めているのが主因です。勉強はしっかり出来るカムイ君ですが、その気持ちについては良く分かっておらず、もやもやとした物を抱える事に。そのカムイ君に対してのらいらさんの行動は、特に深い思惑はなく天然自然普通に接しているだけですが、時折普通の相手に対するのとは違うような、でも違わないような、そんな微妙な接し方してくるので、カムイ君も更にもやもやするのでした。らいらさん、罪な女! でも、らいらさん自体はどうなのか。その辺もやはり弟に接するような違うような、これまた微妙な塩梅。普通の小さい男の子に対する扱いじゃないけど、でもラブめいた雰囲気とも違う。一体、どう思っているんだろうか。謎いです。
 にしても、らいらさんとカムイ君の周りの視線、というのもくっついたらいいのに。という物が多分に含まれているもので、特にななかさんはカムイ君を家庭教師に推薦したり、カムイ君にらいらさんの現在のパンツ情報流して混乱させたりと、妙に二人の仲に積極的です。最初は家庭教師としてだったけど、それ以外もとれ高あるな、という理解をしたと見るのが一般的ですが、そもそも小学生を家庭教師にしようという考えがおかしいので、その辺はもっと深い訳があるのかもしれない。どうなんだろうなあ。謎いなあ。
 この巻のもう一つのトピックはカムイ君の従兄弟の登場でしょうか。そっちは正しく先生で、らいらさんの学校に赴任している、というのでらいらさんと接点がある人ですが、その縁でカムイ君が家庭教師しているのを知って、絡まってきたりします。その大人のちゃんとした先生でらいらさんと縁があるというので、カムイ君が妙な気持ちになったりしているのもポイント。カムイ君の精神の均衡はぐらぐらです。そういうのもあって、小学生なのに大変だよなあ、カムイ君。と思わされます。なんで彼はこんなに道が険しいんだろう。
 さておき。
 突如あやめさん話になりますが、この巻ではあやめさんのもこりサンタ姿とプールでの水着姿が眼福でした。プールでの水着はやはりエロ可愛いのでいいんですが、逆に露出度が無いもこりサンタもそれはそれで妙に可愛いから困ります。露出度が絶対的な戦力差ではない事を思い知らされます。方向性的にらいらさんが着てたトナカイの被り物に近いんだよなあ、あの可愛さは。なんだろう、この可愛さとは。という考えオチ