感想 ざら 『しかくいシカク』2巻

しかくいシカク (2) (まんがタイムKRコミックス)

しかくいシカク (2) (まんがタイムKRコミックス)

 大体の内容「ベニィ、プール、学園祭!」。写真部と学生生活が相変わらず続きますが、その中では大体その三つがキーワードとして成り立つ、それが『しかくいシカク』2巻なのです。
 まずベニィとは何だ、という話から。とはいえ、そんなに複雑な事は無く、茜さんの妹さん紅衣ちゃんの事です。姉がちんちくりん(婉曲表現)なのに対し、ベニィちゃんは中学生ながらすっとしたモデル体型で、まだまだとはいえ女性的な部分もしっかり出始めている、はっきり言うと姉と同じ血筋なの!? という感じ。だからなのか、姉の可愛らしさ、ちんちくりん(婉曲表現)さから来る小さい物の可愛らしさに憧れを持っていたりしますが、それに対して姉の方もベニィは可愛い! という事を思っていて、それを茜さん生来の気風の良さで皆居る所できっちりと可愛い! と言い切ってしまう辺りは姉妹愛美しすぎますわー! 仲良き事は美しき哉とはまさにこの事でありました。それだけの出番かと思ったら、写真に対して超反応、小足見て昇竜余裕でしたゆえに写真にちゃんと写れないという部分があり、そこを十子が写したい! という流れでちょくちょく出て来る事に。更にこの巻最後の回で進路に姉のいる学校を選んでいるのがちらりと見せられ、来年度になったら自然と出てくるんだな、という理解をさせられます。こういう詰め込みっぷりは流石のざらせんせであります。オタネタの積み込みを減らしてきてるシリーズですが、その分他の、きっちりと内容部分で濃くしていこうという趣すらあります。その方向性、イエスだね!
 プール回=水着回は描き下ろしカラー部分と円先生回の二つで活用されております。円先生回は水着回と言っても円先生の水着姿が最ッ高だぜ!チ(略)程度で、プール回だけどエロス面は薄めでしたし、謎要素がしっかりあったりしましたし、最後の1本が青春だね、くるぶしっち、という爽やかな風だったので、水着回というよりプール回と言った方が収まりがよい感じでした。その分、カラー部分は水着回水着回!とキグちゃんボイスで言ってしまっていい出来栄え。胸囲の格差社会に一石を投じる無理やり胸あるように見せる写真を撮るという無茶具合も素晴らしいですし、胸がどのようになったらどのように写るか話はためになりますが、それより桃ちゃん先輩が大変胸があって且つ競泳系の水着でそれが強調されてエロス!((c)佐天さん)であったので、水着回に求められる要件は全てクリアしていてタツジン! とか思いました。
 学園祭回は準備、開催、片付けと三回に分けて行われますが、準備が魚様逡巡と決意、開催が紅衣ちゃんを撮る、片付けが色んなご意見と感謝と、そのどれもが軸線が違って面白かったです。学園祭回は大体楽しいぜひゃっはー! になりそうですが、そこでどれだけ色々と魅せれるかという腕の見せ所となっていた感もあります。ざらせんせの本気度はやはり流石ですね。こういうのがあるから、好きなんだな。
 さておき。
 先に書いたように、『ふおんコネクト!』時代みたいにパロネタをガン積みする手法からは変わって、内容のガン積みする漫画になっている『しかくいシカク』ですが、その中にあって第20話「思いっきり遊びな、魚!」はMMOする回なんですが、キリットとか桃ちゃん先輩の投げた装備の内容とかがふおん時代を思い起こさせるパロネタの横溢として見て取れて、ああやっぱりこういうのも好きだなあ、と思ってしまったり。そればかりはしない、という決意を『しかくいシカク』には感じているのですが、それでもたまに手前勝手になってやってくれるのも美味しいなあ、とか思うのでした。アニメ化、なったらいいのにね! というか募金箱は何処ですか?