感想 くずしろ 『犬神さんと猫山さん』1巻

犬神さんと猫山さん (1)巻 (百合姫コミックス)

犬神さんと猫山さん (1)巻 (百合姫コミックス)

 大体の内容「猫好き犬っ娘と犬好き猫っ娘、その運命の出会い!」。犬神さんは猫が好きな、犬っぽい女子高生。その犬神さんが友達の紹介で犬大好きな猫っぽい猫山さんと出会う! そこから始まるケミストリー。それが『犬神さんと猫山さん』なのです!
 この漫画はコミック百合姫掲載漫画ですので、当然百合です。百合ですが、甘甘というよりも、甘酸っぱいというよりも、どこか馬鹿っぽいのが持ち味。犬神さんも猫山さんもお互いが好き好きだけど、なんですが、猫山さんが一歩引いているのに偶に自分から攻めるせいで、この二人の距離感というのが中々照準しづらいのであります。それがネタっぽく見える所以かもしれません。猫山さん! 落ち着いて! って感じで。でも、お互いの距離を測りかねるというのはよくある話でもあるので、ネタっぽくなるのはそれ以外にも原因があるだろう、と考えると、犬神さんが距離関係なく攻め攻めなのもその理由でしょうか。好きな人にじゃれつく犬と言った言葉が適切なくらい、攻め攻め。猫っぽいから、というだけじゃない! と気づいたっぽい辺りからは更に攻め攻め。引く事を知らないその様はまさに馬鹿犬っぽい雰囲気ですわよね。猫山さんも満更じゃない辺りが美しいですね? 基本的にこの二人と共通の友達の柊木さんがわちゃわちゃする漫画であります。
 しかし、途中から杜松さんと牛若さんが加入。この二人と犬神猫山の二人の関係性が絶妙であるのが凄い。最初に犬神さんと杜松さんがコンタクトをとるんですが、ここでも犬神さんの天性の嗅覚がこの子とは友達になれる! と気づいて友達になり、この子は猫山さんとも波長が合うはず! と紹介して、そして最初は距離がありつつも、牛若さんを交えて大きいぽやぽや系を狙う二人として同盟出来ますね、という話になって微妙に距離が縮まって……。この絶妙な組み合わせ方はとんでもないテクではないだろうか、と思います。大体3回でキャラの関係性の基礎が一気に固まるし、杜松さんと牛若さんのキャラクターもすぐに飲み込めるし。テクい!
 さておき。
 当然、百合姫の漫画ですので百合な部分はあります。個人的にはまたたび茶で猫山さんが攻め攻めになる回が大変好きです。舐めてよ。っていう猫山さんのエロさが、そして実際舐める映像のエロさがたまりません。百合というより突き進め過ぎてる感もありますが、でも、百合だなー、って感じました。エロいエロい。この二人の関係が堅調に進むのは願ったり叶ったり、ですが、基本的な事はこの巻ですんじゃってる感もあるので、どういう風にこれが変わっていくのか。あるいはダダアマな展開がただ続くのか。注視したい所です。
 キャラ話をすると猫山さんがやっぱりいい。猫っ娘いいですヨネ。杜松さんの話を聞いて、自分より親しくなるなんてゆるさないから! っていう猫山さんがもう可愛いすなあー。犬神さんも馬鹿犬っぽくて好きですが、やっぱりこういう構ってくれないと、な猫っ娘はいいものです。次も出たら買おう。