『まんがタイムきららミラク』2014年5月号 感想

今号の巻頭漫画感想

タチ『桜Trick

 アイエエエエ!? アイエエエエ!? というチェリーリアリティショックでしめやかに失禁するのが今回の『桜Trick』です。今まで特にPICK UP! されてこなかったゆずさんと楓さんの仲、というのがここにきてとうとう立ち上がってきました。立ち上がってきてしまったのです! それも、楓さんがゆずさんに、一緒に居られると嬉しいっていう何かがあるのか、という風に! 前号で楓さんが春優にやたら注目してね? と思っていたんですが、それはこういう素地が、ゆずさんに何かしら、それも親友以上の物を持っているという素地があったから、ああいうのいいなあ、って思ってたのかしらと言う風に立ち上がっている訳ですよ。なによそれ! これを踏まえた上でアニメの9話の方見たら、珍しくCパートのあったと思ったら楓ゆずで、しかもこの踏まえた部分によってこれは! となってくる訳ですよ。もう、タチ先生はどうする気なんだ、この二人を! 百合か! 百合地獄か! あるいは天国か! そうなるの待ってる!
 どうする気、というと次号で春優に帰ってきた美月さんが、というネタフリされておりましたが、そこに理奈さんも絡んできそうでどうなるのやら。ここで更にもう一段階、カップリングをかましてくるのでしょうか。今の関係がいい、と言ってた理奈さんですけど、その辺も状況次第では変わっていくのだ、それも予想もしない形で、って話なのかなあ。そうならそれでどうする気なのか。楓ゆずも含め、大変次号が気になります。

個別チェック三連撃

あfろ『シロクマと不明局』

 ヒグチさんVSマリーちゃんの娘シャルロット! なんですが一方的ぃ! 力持ってるはずなのに、全然役に立ってないのはどういう事ですか、シャルロットさん! 先読み出来るから仕掛けるなら強いけど、出来てないと全く駄目って事ですか! ヒグチさんも獅子舞チート使ってますから、それもあるんでしょうが。でも、最後はいい話で終わったので、気持ちの良い読後感でした。(ヒグチさんの怖い顔と発言に目を逸らしつつ)
 さておき、煉獄に来てるマリーちゃんが何故マリーさん、つまり死んだ時の姿じゃないのか、というのが地味に明らかにされたのもこの回の特徴。生まれ変わる寸前だったから、色々と宿業が消えて、若返ってたみたいですね。そしてあの世の方もなんだか色々あるようで、地獄の門がつぶれてて閻魔さまが暇人化してたりとか、どうにもきなくさい。どうしてそんな事に? この辺がクマモトさんがいきなり煉獄にぶっこまれた辺りとどう関係しているのか、あるいは単なる偶然なのか、はまだ分かりません。その辺がしっかり語られ終わってほしいなあ。ジャックオーランタンの伝説とかちゃんと下敷きにしてる感あるので、上手くいったらいいなあ。とかなんとか。

春日歩城下町のダンデライオン

 スカーレットブルーム登場! という事で皆がその正体が茜さんだと分かっているというのに茜さんだけがその事を知らない、というある種のよくある話になってましたが、変装状態になってないのに助ける>ありがとうスカーレットブルーム!って言われる、で大体気づかないといけないのに変装の威力が強過ぎて付けてなくても!? ってなってる茜さんの姿はお笑いだったぜ。普通そこで気づくはずの場面で気づかない、という亜空の展開で流石に噴出しました。そこは流石に素直ないい子以上の物があります。気づいて! そこで気づかないと他で気づく所が全くないから! 後は正体を明かすトコ以外じゃ、そういうのないから! そうなった時の茜さんがどうなるのか……。皆知ってた、とか言い出したら引っ込み思案が再発どころか更にこじれるしかないだろうに。ほんとどうなるのか。

ぼるぴっか『青春過剰Sisters』

 撫子ちゃんの授業参観の話。皆これなくても、という撫子ちゃんの健気さに対して、結局家族皆が揃う、という美しい終わり方で心が洗われると思った? 残念! この漫画は青Ssでした! という事で、あちこちで常の域を超えた部分が散見されるという悪魔的な回となりました。特に悪魔的だったのは七草家のお父さんとお母さんがどう見ても双子、それも双方女性に見えるのと、川崎さんが清々しいまでの漢っぷりでしょうか。川崎さんが「桔梗の笑顔を見に来たんだよ」って名言をぶっぱした辺りを見ると、実際七草家は女性と女性の間に子供が生まれたのでは、という思考の迷路に強行突入してしまうのも已むなしです。それくらい川崎さんがカッコよかったですし、父が女性にしか見なかったのです。この漫画やっぱりおかしい。おかしいという言葉しかでない。

今号の巻末漫画感想

おさじ『なのアドベンチャー

 くまのぬいぐるみが分からないせいでコメディしていたのが大変よろしかったであります。そこ以外は平均的に可愛い漫画であるなあ、くらいしか感想が出ないんですよ……。どうもピンとこないですな。

一応の総評

 今回はこれだ! ってのがあんまりないんですヨネ。そんな中で取り上げるとしたら良い話はそと『ハルソラ行進曲』の新連載化と次号にはりかもせんせのご帰還、悪い話は小波ちま『リリィ』と九韻寺51号『プらモぶ』が全然載らない事です。
 悪い話から先にしますと、『リリィ』の休載率は相当高いのでどうにかならぬかと。元々隔月で載る話が、ここ4ヶ月載ってないのでどうなっているのかという気持ちにさせられます。同じく『プらモぶ』も4ヶ月載ってないのでどうなっているのかという(略)。そりゃ、他にも休載なのかもう駄目なのか分からんのはありますけど、アナウンスすら載らなくなったのでどうなっているのかと。その辺はしっかりしてほしい所です。
 良い話としての『ハルソラ行進曲』は今回は結構いい回で、青春やねというお定まりの言葉が出るけど出るゆえにいい感じである訳でありまして、これはこの方向性で正しいのだなあ、とかなんとか。ちょっと奇をてらわないがゆえに別にミラクでなくても、って部分はありますが、それはそれでミラクの方向性が変わってきているという証左なのかもしれません。変わっていくのですよ……。
 はりかもせんせのご帰還は大変興味深いです。『夜森の国のソラニ』がどことなくおどろおどろしいのに、どことなく愉快な雰囲気の背景とか配色だったのの後だけに、どういう風になっていくのか。はりかもせんせならまた違う味わいが出てくると思うので、期待したいです。来月は諸手を挙げておかえりなさいって言いたいですね。

今月の掲載順変動

こちらに移動しております。