今回のまんがタイムきららキャラット三作取り上げ(2014年5月号)

承前

 まんがタイムきららキャラットから三作を取り上げて、それぞれについて感想を書くという試みです。たまに数が増えたり減ったりする予定ですが、まあそれはそれという事で。
 選ぶのはある程度の方針として、前、中、後と衛の定点観測としたい所ですが、それでもほぼ自分の趣味が全開になってしまうでしょう。これ、と言う作品のが最終的に出来る場合も考えられますが、それならそれでいいかなあ、程度のゆるい縛りで行こうかと思います。
 それではいってみましょう。

黒田bbAチャンネル

 身体測定! 基本的によくある内容ながら、この漫画らしいちょっと大げさなずれが大変楽しめる回でありました。トオルンが飯抜いてきてるナギに対してお菓子食って挑発するとか、トオルンの身長のコンプレックスへの対抗策として身長読み上げを大声でかき消すけどその声の内容の方が身長低いというユタカの迂闊具合とか、視力検査の右のアイコンをしー(つまりC)というるんちゃんのお馬鹿具合とか、大変良いものでした。こういう回だと良さが際立つ感じです。そして眼鏡なしナギが美少女、という周りの男子の見方が分かってねえな、分かってねえよ! そりゃ、題下の眼鏡無しナギは美少女ですが、眼鏡ありナギだって美少女でしょ! ホント分かってない! お前たちはホント何も分かってない! ←謎の激昂

笛『へんてこバスと飴玉くるり

 へんてこなバスと、それに乗って父を捜す旅をする事になった少女の物語。
 珍しくゲストを取り上げるのは、当然この漫画が非常にユニークであるからであります。単純なファンタジーというのとは趣きが違いつつも、でも紛う事なきファンタジーであるという二律背反にも似た雰囲気がある漫画でありました。月光号の姿も面白いし、それに乗ると周りの風景が変わって梅田が異世界となってくる、とかも味わい深いです。よく言われてるようですが、これなんでミラクにないんですかね? という位、不思議な内容でありました。それでいて父を捜すというこの漫画の目的はしっかりでておりまして、不思議の描写と共に高いレベルでまとまっています。異世界に入る、という部分できっちりとこれから元の生活とは断絶するけど覚悟としての書類とか認可とかいいか、ってのだから、妙ちきりんでありつつも、しっかりしていると言えましょう。久しぶりにグレートですよこいつは……、ってゲストを見た気がします。この漫画がどのようになっていくのか、大変気になりますので皆も見てアンケ回答していこう。

双見酔『セカイ魔王』

 アルシャが強くなっているたぁ、一体どういう事だ! という感じでかなり衝撃でしたが、その後の世界の人の期待でより強さが増すというシークエンスと、その強くなったのが実際の戦いじゃなく目測で終わるという展開がかなりの大草原インシデントでした。そこ、戦わないんだ!? 姐さん戦ってるのに! というか、姐さんはジェントルってかなり相性悪そうな相手なんだけど大丈夫なんだろうか、とやっぱりアルシャさんより姐さんの方が気になるから困ります。とはいえ、一気に真相の方に突き進みそうなので、4巻完結でコミックマスターJ顔で「いい漫画です」って言える漫画になって欲しい所ですが、どうなるやら。