感想 沼江蛙 『ゲキカラ文化交流』2巻

ゲキカラ文化交流 (2) (まんがタイムコミックス)

ゲキカラ文化交流 (2) (まんがタイムコミックス)

 大体の内容。

 嘘です!(トランクス声で) と言う事で、亜空のボケ面子でお送りされる漫画、それが『ゲキカラ文化交流』なのです。
 基本的にボケの多い人員構成というか、みゆきさんの天然系ボケ、アイシャさんの計算づくのようでノリだけのボケ、キャサリンさんのつっこみ自体がたまにボケ、と三人ともボケ要素がしっかりあって、特にキャサリンさんがつっこんでるんだけどつっこみの精度がおかしくてボケになってるのも相まって、終始ボケ倒している漫画になっているなあ、と言うのを感じました。三人とも、自分以外にはつっこみする時もあるので、一応回ってる感じですね。とんでもなく危うい均衡というか、破綻寸前のようにも感じつつも、それでもぎりぎりとどまっている、というのは卓越した腕前と言えるでしょうし、その危うさがこの漫画の頭おかしい感じにも貢献しているかと思います。
 そんな中でも、三人娘は独特の可愛さがあるのも、この漫画。実際絵柄は可愛いし作画も安定して崩れる事もない漫画でありますので、そこで三人娘に可愛いが出るのは当然至極ではあります。でもやってるのは強固に頭おかしいネタ。それがもうひとつこの漫画を特徴づける所でしょう。こんな可愛いのになんか頭おかしい……。という気持ちにさせられるのが楽しみでもあります。そんな三人娘の可愛いとこピックアップ!


みゆきさんの言動の危うさがしっかり出てるというか実際何言ってんだお前


こうやって自由気ままなのがアイシャさんの魅力


こういうドヤが可愛いのもキャサリンさんだ

 こうやってみると、やっぱり三人娘は可愛いですね。可愛いとこ重視でピックアップ! したから当然ですが。そういうピックアップ! しても変な台詞吐いてるとこになったみゆきさんはぶれないですね。
 さておき。
 今回の巻ではみゆきさんのクラスメートがだいぶ出張ってきます。その分、みゆきさんの学校のターンが多くなっています。この辺はやっぱり学生なら学生らしく学校ネタした方がいいよね、という要請でもあったのか、単に店だけで回すのに苦労があるのか。ともかく、その分クラスメートに光が当たるようになっている訳です。林君は前からちまちまでて煮え切らない感じでこいつは……。と思わされていましたが、2巻になってもその辺は特に変わらず、であるし、この漫画なのでたぶん思いは通じないんだろうなあ、というので玄妙な気持ちになります。出番が増えたら更に駄目だこいつ、ってなってるからなあ、林君。


盛られた

 もう一人の男子面子吉田君は病弱属性ですが、あんまり病弱そうに見えないので不遇と言えましょう。林君と話せるキャラとしての要請が強かったのかなあ、とも。要所要所で病弱アピールはあるんですがねえ。


無駄にかっこいい病弱キャラアピール

 みゆきさんの友達らしい、明確に友達って言ってはいないけどそれっぽい、ナオさんとアヤコさんは男子面子より印象に残る場面が多いかと。ナオさんは大食らいダイエッターキャラ、アヤコさんはわりと男子に辛らつ、というのが出ていて、アクセントとしては十分。三人娘のインパクトよりは控えめですが、今後どうなるか。


意外と力強い属性もあるけどこの回限りのネタでしたね


謎のうどん推し

 この辺のキャラクターの登場で、みゆきさんの学校サイドの話が色々できるようになったのはやっぱり大きく、店だけでは出来ない事をしっかりやっていました。学園祭とか、店では不可能ですし。とはいえ、やっぱりアイシャさんの店でのぐだぐだもちゃんとあるので、そっちの方向性が好きな人でも大安心です。こういう部分の安定感と、それ以外での危うさ、というのもまた味わい深いですなあ。
 とかなんとか。