感想 浜田よしかづ 『つぐもも』13巻

 大体の内容「すなおさん再来! そして事態は急転直下!」今回は大枠の話が一気に進み、「え、これどうするんですか? てか、ナンデここでまさかのあの人がここで出てくるの? ナンデ?」と若干以上にリアリティショックを受ける事態に到達しました。本当に急転直下だったので、これからどうするのかが一気に分からなくなりましたよ。落ち所が一瞬、かずやが言った話で見えた! と思ったらのこの急転。というか、お膳立ても出来て、こっからバトルバトルやな! って思った俺の純情を返してくださいよー! という謎の言葉が出ると言うか、直前まで迷い家側とくくり側が立ち並ぶ絵とか、そのトップ同士のぶつかり合いとかやってたので、余計に自分のハードルが上がってた所でずらしてくるというこの手管! やってくれる!
 しかし、先にも書きましたがあの人ナンデ!? であります。ここで出てくる意味合いも不明だし、そもそもあざみは一体何が狙いなのかも分からないし、そのくせかずやには妙に執心だし、というかそもそも死んだ人じゃなかったんですか、あの人。ナンデこのタイミングで出てくるの? その辺は今までにあんまり語られてこなかったのにもなんかしらの意味合いがあるのかしら。という事でちょっと再読の旅に出ないといけませんわねこれは、という事案です。たぶん、再読しても今ある知識以上の事が出てくる可能性は低いでしょうけれども、もしかすると端々にそういう匂いがあったのかも、とか思う訳ですよ。覚えてるのでは夢の中に出てきたのと、桐葉さんがあんまりその死について語らない事くらいですし、何か、見直せばあるかも。
 というストーリー面の急転直下、このままだと対決の意味合いさえ変わってくるという雰囲気でありますが、もう一つの重要点であるすなおさん再来についても記しておきたいと思います。はっきり言うと畳みかけるような見事な裸体披露の為に呼ばれたんじゃねえかとすら思ってしまうくらい、今回のちょっとしたタイミングで、隙あらば脱がす! という浜かづ屋の基本精神がしっかり出た、と言えば大体の事は分かる展開かと思います。というか、相変わらずすなおさんのお母堂はものにしてこいって厳命している辺りが揺るがないんですが、すなおさんも実は割と乗り気というか、口には出さないにしても出来るならしたい(婉曲表現)というのが行動から見えており、このままじりじりと何も起きないですなおさんとの仲が詰め寄ったらどうなっただろう、とか無い未来を思ったりも。本当に、どうなってしまっただろうか。かずやは友達だよ! とか言ってましたけど。そりゃ、同じすそはらいだし、バトルした仲でもあるし、分からんではないがお前、前にお母堂に何仕掛けられたか忘れた訳じゃないだろう。あるいはそれがあるからの友達発言なのかもですが、それが変わっていく事だってありうるからなあ。そうなったらまたかずやてつのおきてで耐えようとするんだろうけど。
 さておき。
 先にすなおさんが裸体披露連発した、というので個人的には恐怖を覚えました。なんでかと言うと、ここで裸体を連続披露する、つまり浜かづ屋にとっての酸素が先に出ると言う事です。これは、こっから無呼吸連打をする合図ッッッ!! やる気なのか、浜かづ屋! という予想が出来て、ゆえに恐怖したのです。それがどういう結果になったか、というのは上記のナンデ!? というリアリティショックで現出しておりますし、その前のヒノカグツチVS迷い家戦でも十分に威力を見せておりました。浜かづ屋、やりますなあ。やはり呼吸を溜めただけの力はある。
 んですが、単行本化に際して、いつも入れれるおまけページが今回は折を見て挿入されます。当然裸です。裸なのです! 中でも黒耀さんに自制心が砕かれそうになってるかずやの話は大変エロスでありまして、巨乳は人類の至宝であるなあ、とか変な感想すらふつりと湧いてしまいました。でも、この段階で裸体連打って、次の巻の為の呼吸準備なのでは、と思うと、それはそれで恐怖がまたぶり返してくる事態でもあります。さて、次の巻はどうなってくるのか。期待して待ちたいと思います。