今月のまんがタイムきららチェックポイント(2014年9月号)

先に総評

 今月号は新連載が二つ、そして最終回が二つ、という大入れ替え号となりました。
 新連載がもっつん*『ひめかみ*ダイアリィ』と館田ダン『大正ロマン喫茶譚 ラクヱンオトメS』の二つ。前者がゲスト上がり、後者は完全新作であります。前者は神様女の子で後者はタイムスリップ百合。前者がふわふわで後者がふわふわ。どっちもシリアスな話も可能な雰囲気はありますが、でもゆるゆると。どっちも今までのきらら本誌とは雰囲気が違うというか、ミラクに近いタイプなので、前の号で連載化した『サンタクロース・オフ』とも合わさって、きららの基礎がだいぶ変わってきたかな、という趣も。
 最終回はみじんこうか『すいまさんといっしょ』とざら『しかくいシカク』の二つ。前者はちょっと不思議系で、後者が学園部活物。つまり入れ替えで不思議系が増えた格好です。この辺のバランスは今後も揺れていくのでしょうけれども、今は不思議系が増えた、というのを覚えていた方がいいでしょう。個人的には『しかくいシカク』終了がかなり悲しいですよ。好きな漫画でしたし。最終回が今一つと感じたのも余計に。サプライズは良かったんですけど、個人的に悲し過ぎてノリきれなかったなあ……。
 後、今回の一番前、最前衛が篤美唯子『スロウスタート』になっているのに驚きが。個人的にそれほどでもない、な漫画なので、それが前にというので自分の嗜好ときららがずれている、俺が想定読者じゃなくなっているのかなあ、とも。うーん。

個別チェック三連弾

  • 湖西晶『〆切ごはん』
    • 地味に二話掲載が多いこの漫画。所謂お一人様系でも、やりようがまだあるのだよ! というので一話目がお一人様系の更に漫画家という職業のあるあるを絡めて、ですがそれよりも二話目の姫騎士フィギュアネタがやばい。湖西せんせの持ち味のエロネタをここぞとばかりにかき鳴らして参りました。姫騎士、「カラダ?それともボディ!?」って完全にオークにぐだぐだにされてるやん! 姫騎士ネタとしてちょっと方向性が変だけどゆえにオンリーワンです。変な漫画だよなあ。
  • 阿部かなり『サンタクロース・オフ』
    • ハーフでお父さんの影響でちょっと男言葉になっちゃうけど声はふわふわ、ってエルナちゃん中々持ってますね。ついでにちょっと権力があるサンタと交流が、というので今後も活躍の場が多そうです。そして咲ちゃんの交友力はいいなあ、素晴らしいなあ。天然でやってるんだろうけど、それでエルナちゃんがすぐに仲良くなっておりました。しょーがくせいが仲良いのはいいですね……(グルグル目)。にしても、権力があるサンタというのではてな? でしたが、案外きっちり設定あるので成程なー、な回でもありました。樹から派生するんだすな。
  • シュガー『さつきコンプレックス』
    • 水着回。ああ水着回水着回。さつきちゃんの水着姿と、それに踊らされる者達と、阻止する者達のアンサンブル。最近この形がデフォルト化してきてますが、それでも色々とまだまだ出せる引き出しがあるのが素晴らしい。というか、本当にどんどん人外化していく人が出てくるなあ……。そりゃさつきちゃんは可愛いけどさあ(グルグル目)。

今月のワンワード

「ハンバぐ
動詞・ハンバーグを作る
の意ね」
「よしじゃあハンバぐか」

  • この唐突な言葉を綺麗に扱いきる唯ちゃんマジツッコミ達人。そして始まるハンバーグ製作がひたすら台詞だけ、というのでも十分伝わってくる辺り三上せんせマジ台詞達人。、