感想 音井れこ丸 『おじさんとマシュマロ』

おじさんとマシュマロ

おじさんとマシュマロ

 大体の内容。「OL、そしてマシュマロに翻弄されるおじさん!」。OL若林さんが課長日下さんとマシュマロを通じてくねくねする漫画、それが『おじさんとマシュマロ』なのです。
 この漫画の髭のデブおじさんの日下さんが好きだけどそれを直截には言わず、でもやっぱり好きなんだよなあ。する若林さんと、マシュマロが好きなのは直截だけど、それをだしに使われて弄ばれる日下さんの関係性というのが、大変私好み。日下さんは若林さんの好意がちょっと変化球なのと本人がまさか若林さんが、というのがあって好意に気づかないのが特にいいですね。前にツイッターで流れてきたのをいくつか見て、好きだなあ、となっておった所、書籍化の情報が飛び込んできて課金だー! して、そして正解(エサクタ)! だったので出来の方は察していただきたい。描き下ろしも大量で、元の部分への補完も完璧に決まっています。それだけでもうにわかファンとしては買ってよかった! マンマ! でありますことよ。
 さておき。
 この漫画が詳しくどういうものかというのはPixiv見るか速攻買っていただいて判断するかしていただきたいですが(謎のダイマ)、個人的に何故この漫画が大変よろしいのかという話をしましょうか。それは日下さんに対してマシュマロを駆使して変な事をする若林さんに、耳目口司丘ルトロジック』のメインヒロイン(断定)、江西陀さん、そしててっけんとう『うちのざしきわらしが』のメインヒロイン(断定)、夕美さんのアトモスフィアを存分に感じたからに他なりません。
 江西陀さんも夕美さんも、どちらも好きな人がいますが、その人に対して直裁な好意を送ることはそんなにありません。むしろからかいとか、ひねた扱いを行います。でも、本当はその人の事が大好きである、というのが見れる場面があり、それが大変可愛いなあ、させられるのですが、それがこの漫画の若林さんの行動と軌を一にします。好き、だけど素直に言えない。というかちょっとからかいたい。でも好きなの。というのがね。直裁に出ないからこそ生み出される、そのパワーは、だから偶に好きが漏れるととんでもない破壊力として現出します。そういうのがこの漫画にもあるんですね。だからとても好きだなーと。普段の微妙な好意の見せ方とからかい方。そこからの偶に出る好きー。これですよ。これが俺の好きなパターンなんですよ! 最後の方の若林さんの美人は好きっすか? とかもうね。これだけ直裁に言えるのが他人の結婚式の為にしっかり礼装して化粧もして、といういつもと違うから、というのがもうね。それで別に? とか答える日下さん! もー! 咲丘とか学とかに見たもー! ですよ。本当にその言葉がどれだけ若林さんにとってでかい決断だったかとか思うともー! もー! というどうでもいい話を最後において、この項を閉じたいと思います。