感想 あfろ 『魔法少女ほむら☆たむら 〜平行世界がいつも平行であるとは限らないのだ。〜』2巻

 大体の内容「嗚呼ほむらが往く」。と言う事で今回も変な世界に飛び込んでいく、(おそらく)一番ついてないほむらさんの明日はどっちだ! それが『魔法少女ほむら☆たむら』なのです。
 さておき
 1巻(感想)でもバリエーション豊かな亜平行世界にぶち込まれたほむほむですが、2巻になってもその亜平行はとどまる事を知りません。元々一回こっきりの世界という、のが多を占めていましたが、この巻ではそこに様々な時間軸のほむほむが集うあけみ屋の話とか、そこの隣に最近できたAKEMIMECHANICの話とか、ルーキーにしてピーキーのほむほむの話とか、元から変化球なのに更なる変化をかましてきております。そういう変化というのを、基本的に一回こっきり、ビルド&スクラップするのがこの漫画の驚異的な所であります。これだけ色々やって、他の『魔法少女まどか☆マギカ』二次創作と話が被らないだけでも驚異ですが、それを一回で世界を認識させて、ネタで笑わせて、落とす、を見事にやりきっており、それだけであfろ先生が非凡であるのが分かろう者です。実際、まどマギ知ってるんなら十分ですが、ネタ的に知ってる程度で入っても全く問題ない仕上がりであり、つまり皆読もう、『魔法少女ほむら☆たむら』! という一大キャンペーンを繰り出したくなるものなのです。もうちょっとこの漫画をきちんと評価する世界であって欲しいくらいです。いや、本当にまどマギちょっと知ってる程度で入っていいんですよ。本当なんですよ……。というか、こういう時間軸の積み重ねとかが、本編に影響があったと思うと変な笑いが浮かんできたりもするので、まどか☆マギカ視聴者の方にもお勧めですよ! 好きな漫画だからよいしょ激しいですよ!
 さておき。
 好きな回の話をしましょう。今回は個人的に全部最ッ高だぜ! チームサティスファクションの復活だッ!(カーン!)だったのですが、その中でも特に、というのはやはりマギカ☆ライダー回とマミさん漫才回です。
 マギカ☆ライダー回はあfろ先生の好きなバイクフューチャー回です。バイクでスピード突破しないと魔女を倒せない、という謎い過ぎてスピードの向こう側という言葉が自然と思い出される無茶設定ですが、ほむほむ基本的にバイク初心者なのでその速度にオボー! ってなってたのがいつのまにか一端のライダーになっている、というのがもう。そして突破失敗しても特に死なないのに皆いなくなっていくというのでどういうことなの……という事態に。ほむほむが嫌われたとか他の路線も走ったとかなのかしら。後、マミさんの名言「スロットルの開け方が甘えんだよ」で爆笑したのも付記したいですね。素人にはきつい一言! ファッションなライダーではなく本当にガチのライダーなんだよなあ……。
 マミさん漫才回は、ひょんなことでほむほむの時間軸の接続点に迷い込んでしまったどこかの時間軸のマミさんが、一人で耐えられなくて三年間ひたすら考えた漫才をほむほむとする、という回で、流石に三年の蓄積で、ボケの連続の連続。4コマ漫画で漫才やコントをするのって難しいですが、それをボケをずっと続ける事でやりきるあfろ先生の卓越した手腕ですよ。三年の蓄積を感じさせつつ、なので本当に卓越した手腕ですよ。そして最後にマミさんの前に開かれる、新たな道。三年の研鑽が、その道を拓いた。と書くと感動的ですが、実際妙な得心と感動があったので、感動的でいいです。あれで、生きていくんだなあ。なんだかとっても、ありがてえじゃねえか……。(CV稲田徹
 後どうでもいいですが、あfろ先生の描く女の子には独特の可愛らしさがありますよね。正道ではないけど、でも可愛い。あけみ屋回の1Pほむほむとかほむ姉とか、表紙のほむほむとか。どんどんとそれが進んで行って、いつか独自の可愛らしさでてっぺん取ってほしいです。
 とかなんとか。