感想 あfろ 『シロクマと不明局』2巻

 大体の内容「繋がる縁」。あfろ印冥界騒動記は、この巻で終了の運びとなります。色々と伏線があった、けど、2巻完結してしまうんなら、今吐き出すしかないじゃない! というマミさんじゃねえあfろせんせの苦慮を感じる部分もあるのが、『シロクマと不明局』2巻のバタバタ感なのです。
 とはいえ、この巻序盤はいつも通りヘンテコな毎日がお送りされます。バイク免許取りに行ったら入る課で全然内容が違う、というか片や先生がかもしれないかもしれないで前に進まなかったりする、片やアメリカンのノリで大雑把でBBQしてたら仮免取れたとか訳が分からない差があってそれ大丈夫なのか。認可されるのか。そもそも死んでるのに免許って意味があるのか。様々な疑問符がボンガボンガ湧いてくるナイスな回です。この矢継ぎ早のやり口こそあfろせんせの独壇場でしょう。そこに、伏線をしゅっとのぞかせる。それが上手くいくにはもうちょい巻が必要だったろうなあ、と思うのがこの巻後半からの怒涛の設定開陳です。あまりに怒涛過ぎて混乱するくらいの怒涛。激しい飛沫が舞い散るのです。こういうのを、じりじりとしたかったんだよー! というのががっつりと出過ぎて混乱するレベルでありましたが、それでも2巻の枠にきっちり残るように描き上げたのは、まさしくタツジン! と言えます。こんな所でタツジン力を出さずとも、という気もしますが、でも、最終回後の、単行本描き下ろしは一番最初のと合わせて見れば、良さが十二分に味わえるグッドジョブ。これをもって終わり、とされれば納得するのも当然と言えましょう。
 さておき。
 この巻で最大の驚きは、ショーワさんと縁の下さんの過去とか、マリーちゃんの実態とか、シャロと熊本さんの縁とか、そういうのではなく、閻魔様が女の人だった事です。姉さん、これは事件ですよ! だってあんなもじゃお毛毛で顔も見えないし口調もぞんざいだし男装してたから、どう考えても不衛生なおっさんって思っちゃうじゃないですか! 閻魔さまっておっさんのイメージ強いと言うかそれしかないし! ケルベロスとか頭から出して怖かったのに! なのに貧乳の女の人! そんな事あっていいんですか!? いやいや、それよりもですよ。それよりも、その女の人の閻魔様が、たかる目的とはいえど、縁の下さんをちょくちょく呼びだしていた、というのがどう解釈すればいいんですか!? というかたかるのが目的じゃなかったとか言いませんよね? 縁の下さんに会うのが目的だったとか言いませんよね?! 二郎さんとも会ってるからその可能性は低いけど、でも無い訳でも無いので、なによもー! 連載終了してしばらくして気付いたこの事実に対するヨイデハナイカ・パッション重点をどう乗り越えていけばいいんですか!? もー! なんだよー! このもやもやした気持ち! やっぱり2巻終了は勿体なかったと思います!