今月のまんがタイムきららチェックポイント(2015年12月号)

先に総評

 皆さん、知っていますか! 最近のきらら無印は比較的堅調なことを! というどこかの黒岩節を炸裂するくらいに、今回のきらら安定感がありました。終盤、ゲスト多めなのでややもつれる動きがありましたが、〆の湖西晶『〆切ごはん』の〆が素晴らしく効いており、これでなんだかちゃんと腰の据わった雑誌になっている感すら漂っていました。これできゆづきさとこ棺担ぎのクロ』と異識『あっちこっち』がちゃんと揃っていれば、確実に盤石といえるんですが、そうではないのは読んだ方にはお分かりになるでしょう。
 にしても、だいせ『しゅばりえーる』とあまー『ヴぁるばいと!』が終了のスメルを芳しくしておりまして、特に『ヴぁるばいと!』の方は案外クリティカルな部分が出てきたので、これは正直どう転ぶのかが分かりませんが、でもこの話題を出したら、戦争だろうが……っ! というレベルのクリティカルさなので、果たしてどうなることやら。それに対して『しゅばりえーる』ぱっと見終わりの雰囲気ではない、というのが既にフラグなんだよ! この燃え展開が行きつく先、それは連載終了に違いないのだよ! という感じです。敵から要人を助ける、ってだけだけど、盛りあがりとしてはいい場所だし、やっぱり終わるのかなあ……。

個別チェック三連弾

  • 茶菓山しん太『チェリーブロッサム!』
    • ささのんが! ささのんがー! ということでとうとう大咲への想いを飲み込んでしまいましたよ。身を引いちゃったですよ。堅実に大倉山エンドに向かってこの漫画が駆動しております。地味におみつちゃんも玉砕しており、それだけ大咲の気持ちが堅いというのが見えて嬉しい半面、ささのんが暴走する場面が今後あんまり見られれなくなるのかというのが悲しかったりも。とはいえ、後もう一人、大きな壁が残っており、その壁とどう対峙するのか、というのがまた刻一刻と。という脇でおみつちゃんがお見合いが、とか言い出して地味な波乱を残しており、まだもうちょっとこの漫画の行く末は分かんねえな、とかなんとか思ったりしました。
  • おしおしお『神様とクインテット
    • チェリブロの混ぜっ返しのえー!? な展開を次の瞬間忘れさせる酷い画像をぶっ込んでくるこの漫画、大好き。ということで、ご飯食う金が無くなって餓死すら見えるうららさんに食料を。という回ですが、こういう食料が回は大体最後は酷い飯で酷い目に会うもので、それについてはこの漫画も例に漏れない辺りが流石ですが、それをオチまで使い尽くす姿勢にはまさに脱帽です。「なんとか一命はとりとめました」の文字の重み! なんとか、というのが怖いですよ。どんだけやねん。
  • 華々つぼみ『きらきら☆スタディー
    • 今後の進路に向けての勉強対策、文系理系どっち? の話をしていたら真零ちゃんと満さんの馴れ初めの話に。この話は聞けば聞くだに真零ちゃんの大物っぷりが突き抜け過ぎています。ロケットでつきぬけろってレベルです。どこをどうやったら跳び箱を持って「火星にレッツゴー!!」になるのか。やはり、大物か……。でも、真零ちゃんはいい子なんですよ。わざと0点とって満さんと合わせて1000点だね! って本当にいい子やないですか。方法的に100点なら100100点でもっと良かった気もしますが。

今月のワンワード

  • 津留崎優『箱入りドロップス』

好きって気持ちが わかりました!

  • この言葉の素晴らしさについては、この漫画をずっと読んできた者にとっては堪らぬものがありますよ。とうとう、雫さんが、好きって分かった。それも、どういう部分での好きについてか。それについて分かるともう、痺れますね。その言葉をどういう顔で言ったかは、陽一と同じように我々も見えませんでしたが、でも、その前のコマから類推は出来る。ああ、素晴らしい。そして陽一、良かった、じゃない! お前相当凄い所見過ごしてるんだぞ!?