『まんがタイムきららミラク』2016年12月号 感想

今号の巻頭漫画感想

タチ『桜Trick

 スミスミ会長じゃねえ澄さん、お久しぶりの登場ながら、しずくさんとコトネさんの状況はのっぴきならず。なのにどうしてこう、変なのか。澄さんの飼い猫ゴロダルマの乱行の実際も相当謎でしたが、コトネさんの婚約者が女性で、しかしその一家の人以外には男性と思われているという謎な状況で、婚約者に、というのでもう何が何だか。
 とはいえ、それなら言ってしまえばすぐ済む話、いや、しずくさんとコトネさんの関係もそれはそれですぐ済まないんですが、でも、言ってしまえばそれで、なんですが、何やらコトネさんには婚約者の空さんに思い入れなのかなにかがある模様。それはいったい? というので次回へ。これ、どうなっちゃうんでしょうか。しずコトがここにきてまくりはじめて、この漫画の終わりの方向性を見せる、と言えばいいんだけどどこに行くんだ……。タチ先生はおっかねえからなあ……。

個別チェック三連撃

そと『ラストピア』

 リッタさんが、十年前にこのホテルに泊まっていた……!? というので一瞬ざわつきますが、エミオーナーが全く記憶にない、というそういえばそうだったという状況で、すぐにこの話は置いておかれることに。そこに、カリンちゃんの姉到来。情報源! といきり立ちますが、そういうのはねーから! という形でやっぱりほったらかされることに。
 というのも今回の中心はカリンちゃんの姉であるアンナさん。家出同然で島の外に、というので色々と家には帰りづらい、でしたが、リッタさんとカリンちゃんの言葉でするっと家に帰る形に。やっぱり家族というのはいいものもあるのだ、ということでしょうか。会える時に会っておいた方が、というリッタさんの言葉も重いものがありました。記憶がないまま会うわけにもいかないもんなあ。

ちゅー太『音無さんは破壊神!』

 何故音無さんが暴走しているのか。その理由が解明される回。つまり神様がすべて悪い。そう一言に尽きる内容です。神様の負の影響力が、封印した左手にあり、それを開放しちゃったら破壊神ならぬ悪神を権限させる形になった、という話ですね。神様の分際でそんなのも処理できないってどうなんだろうか。でも、これもしかすると人間がのさばっているから、とかそういう話になるのかもなあ。神様が世界に影響を与えるように世界が神様に影響を与えて、解消できない悪神が、というのとか。
 そのうえで、今回は悪神を音無さんから放逐する、という形にはなりましたけれど、放逐しただけで生き残っているのであり、つまり明確な敵! という存在が生まれてしまったわけですよ。あれ、これいいシナリオじゃね? という呆け顔したくなるくらい、綺麗に話が続いていく形になっているような。あれ、あれ? こんないい漫画だったんだっけ? ←失礼

飴色みそ『カラフルマキアート! -魔法少女は戦わない-』

 今回は見事に試験話。学生なら当然そうなるよね。でも、変身もするよ、知能アップのために! ということで特に意味もなく変身している辺りが面白かったです。知能? 上がる訳ねーだろ! プラセボだよ!
 でもいいですよね、一緒に勉強するという話というのは。それだけ仲が良いということの表れでありますし。まあ、部屋の空気を吸えるだけでアップアップな人いましたが。そういえばそういうキャラクター性でしたね、あなた。最近は会長とか副会長とか襲来してたから忘れてました。そういう意味では、ここぞではちゃんとぶれずにやる、というのが見れて、それも楽しかったに入るでしょう。
 後、会長と副会長のショートコントもしっかりあって、良かったです。回の〆としては十二分なよくあるけどだからこそ入れる勇気。そういうのを見れて、良かったなあ、と。

今号の巻末漫画感想

ちろり『お願い! ロイヤルニート

 怠惰さんの怠惰な日常。怠惰過ぎる……。でも、重要な指針、とりあえず仲良くなってみれば? というのは結構重要な話のようでありつつ、でも基本的に怠惰さんの怠惰な暇つぶしの要員として扱われている感もありますね。実際、いい話にもっていったらすぐ落とすというアップダウンが効いていて、ああ、あくまでも暇つぶしなんやね、というのを感じさせる、怠惰さんでありました。
 しかし、桜花さんもなんのかんのでほたるさんのこと嫌いじゃないですよね。めっさ嘘くさい案件で心配して探してたって言ってたし。水深30センチで水没しませんよ! もうちょっとましな嘘を! なんてもう分かり易いツンデレ

一応の総評

 先月号で3作終わった反動で、今回はえきあ『はーどわたはーと』すら入ってくるという異常事態な誌面でありましたが、来月号から描く調子『広がる地図とホウキ星』と、うちのまいこ『ななつ神オンリー!』が連載化なので、また連続掲載地獄めいた誌面では、いやまだなるか。
 しかし、『幸腹グラフィティ』が抜けたと思ったらまた食モノが始まるという、時代は食! 感の強さですな。これから連載化も視野なんだろうなあ。それが上手くいくのかどうか。
 そんな連続掲載祭りが、今回の号の重要な点でありましょう。次回は新連載攻勢に出てきそうだなあ。