感想 迂闊 『のみじょし』3巻


迂闊 のみじょし(3)
(画像のリンクが物理書籍のページ、文章のリンクがkindle版のページ)

 大体の内容「これぞ! アラサー飲みライフ!」。ということで、今回も飲みに飲んだり、でも飲んだくれまではいかない『のみじょし』3巻であります。
 この漫画の陽性の雰囲気は、勿論楽しそうに飲んでいるからもありますが、それ以上に飲酒の暗黒面、飲んだくれやら泥酔での行動が全くないことに起因している、と前に書いたような気がしますが、もう一度ここに提示しておきますハイパーン!(机打)
 この漫画において、皆さん飲んでほろ酔いにはなりますが、ぐでんぐでんにはなりません。一番ぐでんぐでんしてそうに見える高須のみっちゃんさんが、単に飲みの席においてはテンションが振り切れる場合が多いというだけで、特に酔っぱらっての行動ではない、というので、暗黒面に対して、ちゃんとその辺管理できますよ、大人ですよ? という対応策に出ている訳ですよ。その辺が、読んでいて楽に、楽しく、快楽的にさえなる、陽性だからこその安心感につながっている訳です。いつか泥酔パターンも見たいですけどね! 前にも書いたかもだけど、どんだけ高須さんが乱れるのか見てみたいよ! ←駄目な発言
 さておき。
 今回の内容で好きなの? みっちゃんさん泥縄サッカー観戦回とむっちゃんさんと梅酒の話、そしてみっちゃんさん泥縄健康診断対策回でしょうか。なんか泥縄率多いなあ!
 サッカー観戦回は、みっちゃんさんの鋼の冒険心というか、全くサッカー分かってないし贔屓のチームもないというのに丁度サッカー場行きのバスがあったから乗って行ってみた! という剛の者スキルを感じさせる回です。そしてそこでも当然飲むみっちゃんさん。案外飲食出来るもんなんだなあ、というか酒かっつりあるのかよ! という感想が出てきました。でもまあ、大人がいたらそれに対する飲み物があって当然か。野球でもビール売りの人いるもんなあ。サッカーだからってそれが禁じられるわけはないか。とかなんとか。後、ビール持ってテンションを周りに同調させるみっちゃんさんの迂闊っぷりは良かったです。みっちゃんさんらしいところですヨネ、そういうノリに合わせるの。
 むっちゃんさん、つまりみっちゃんさんの妹さんの回はただ梅酒を堪能するだけの回なんですが、それだけというのが素晴らしく立ち上がってくるのがこの『のみじょし』の類稀なるパワですよ。というか、感想としても梅酒が食事に合うっていうのが本当かよー? ってなるんですよ。でも梅酒美味そうだよなあ、酒弱いから飲んだことないけど、ちょっと飲んでみたいなあ。というその飲酒に釣られたグリズル感しか出てこないんですよ。感想泣かせですな。いやでも、梅酒に対してちょっと態度が変わりましたよ、実際。飲んでみたいなあ、くらいには。
 それは置いておいて、みっちゃんさん泥縄健康診断対策回の話。これは前にもあった年に一度の健康診断の回であります。前回は禁酒したみっちゃんさんですが、今回はジムで体調を整える! 当然禁酒も! と泥縄ながら前回よりは格段に進んだ対策をしていた、などと、その気になっていたお前の姿はお笑いだったぜ。という感じで、ジム後の飲酒最高ですよね……。ってやってしまったみっちゃんさんなのでした。というお話。最終的にソノさんがユキさんを招へいして、圧力かけてジム後の禁酒を確約させていたのが、とても仲がいいなあ、という案件として立ち上がっていました。ええ、立ち上がっていましたとも。
 どうでもいい話を最後にすると、最近はソノさんが大変いいなあ、と思うようになってきました。今回では結構目立つ場面が多かったんですよ。職場の後輩と日本酒飲みに行く回の大人な感じとか、みっちゃんさんとメキシコーなとこで飲み食いしている時の、テキーラの飲み方、ライム、テキーラ、塩、の三段活用がみっちゃんさんとは比べ物にならないくらい綺麗に決まっていたのとか。格好いい女の人は格好いい。と、トートロジーが発動するくらいかっちょよかったです。基本の三人のそれぞれの良さ、というのが見えてきて、大変楽しい漫画になっているんだなあ、という感想をもって、この項を閉めたいと思います。