今月のまんがタイムきららチェックポイント(2017年6月号)

先に総評

今回の号は衝撃的な、篤見唯子スロウスタート』アニメ化!の報が大変目を引きます。実際個人的には大きな衝撃でした。というのも、ワタクシ、実の所この一年でやっとここの漫画への評価を新たにしたばかりだったからなのです。それまでは、この漫画そこまでじゃないのに二話掲載とか前の方にいるとか、どういうこと? だったのです。それが変わったのは、と大上段してみせておいて、実は特に劇的なことはなかったのです。なんとなく読んでいて軸があった、というべきでしょうか。実にこの漫画との合い方としては、らしい、と言えるものがあります。そんな妙なる漫画『スロウスタート』のアニメがどうなるのやら、と思いながら次報を待ちたいところです。
それにしても、きらら無印もだいぶ様相が変わってきたなあ、と。基本的に女の子可愛いコメディが基本ですが、その舞台設定や人物設定がかなり奇をてらっている部分があるのが最近のきらら無印ではないかと思います。メインとしては女子高生物中心ですが、脇を固めるのはちょっと逸脱のあるもの、という風になっているかと。これがこのまま続くのか、あるいはどちらかに収れんするのか。個人的には併存がご所望でありますが、はてさて。

個別チェック三連弾

  • 川井マコト『甘えたい日はそばにいて。』
    • 新登場のあずきさんについてのお話。いきなり楓君の座っていた椅子の匂いを嗅ぐというエキセントリックな出だしですが、彼のことを大変大きく思っていることをこの回全てをかけて感じさせるテクは流石過ぎます。思い過ぎで空回って、ちょっと溝が出来たけど、でも大好きで。見ていられなくて。でも見ていたくて。もうあずきさんの魅力が全力全開。でもひなげしさんの気持ちも通じて欲しい。そういう二律背反な気持ちが爆発します。とんでもなく未知数になってしまったですよ、この漫画……!
  • 文月ふうろ『オリーブ!』
    • この熱いスズコニよ……。そりゃ軽音部の皆さんならずともヒューヒュー! ですよ。しかし、スズちゃんのことだからこのムーブを他の二人にもぶっぱしていくんだろうなあ、と思うと正妻戦争が激化しそうな雰囲気です。でもいいなあ、正妻戦争。自分が組み込まれるのはごめんこうむるけど、人がしているのは大変見てみたい。それにつけてもスズちゃんの先輩たらし力よ。それぞれちょっと違うムーブなのがまたいいですね?
  • 湖西晶『〆切ごはん』
    • ゆかり先生、無職への道! ということで雑誌休刊とシリーズ打ち切りのダブルパンチで漫画家としての岐路に立っちゃったゆかり先生。一応、次の仕事はあるにはあるも、担当は瀬戸さんではなくなる、というので環境激変過ぎですよねえ! 状態に。だいぶ追い詰められて、ついついあと二回と言われたのに新キャラを思いついてしまうという駄サイクルにハマってしまうゆかりさんの未来はどっちだ! というかダーク姫騎士って単にツンデレが無い姫騎士まんまなのになんか新鮮!

今月のワンワード

普通の…一般の大人…
 普通の大人なんですね…?

  • 葉山ちんの錯乱したシーンより。この漫画の大人というのは某部さんとか某路さんとか某父とかのせいで完全にちょっとおかしいと思われてしまっているのが分かるワンワードです。