今月のまんがタイムきららチェックポイント(2017年7月号)

先に総評

今回の号の目玉というか、大きなターニングポイントは津留崎優『箱入りドロップス』の最終回でしょう。6年近くやっていた漫画なので、終わってしまうとやはり寂しいものがあります。卒業式という内容なのも、それを助長します。これから雫さんたちはどういう人生を送っていくのか。それに寄り添うことはもうできませんが、そこは無駄に想像力を発揮して夢想するのが安定でしょうか。後、来月号で湖西晶『〆切ごはん』の終了のアナウンスもあり、また誌面が変化していく、その胎動を感じたりします。それと阿部かなり『みゃーこせんせ』が次号から新連載、というのも見逃せません。読み切りではいろいろ飛ばしていた漫画ですので、どうなることやら、と書いて総評とさせていただきます。

個別チェック三連弾

  • 川井マコト『甘えたい日はそばにいて。』
    • ひなげしさんとあずきさん、交流を持つようになるものの、あずきさんはひなげしさんが楓さんにどういう気持ちを持っているか気づいてしまい……。アンドロイドが恋愛感情を持ってはいけない、というのは提示されていましたが、まさかそれが知れたら破壊か記憶の抹消、そして通報が義務だとは。これは結構根深い理由がありそうですが、しかしこの漫画の決壊点として後々に響いてきそうです。あずきさんが耐えられなくなって通報しました、ってなる可能性もあるにはあるってことですからね。序盤は愉快で中盤で可愛いで後半でひゅっとする、という緩急、流石と言えましょうか。
  • ぬっく『おとめサキュバス
    • 悪夢を見る、というので夢の中に入っていくのです回。今しましょ、と膝枕をしてあげようとするキュリアさんのポンポン、が可愛かったです。ちょっとTPOを把握してない感じが良いですね? というか、夢魔的な側面があるんだなあ。便利だな人外設定。
  • 湖西晶『〆切ごはん』
    • 前回の打ち合わせでは打ち切りの宣告で記憶がとんでたけど、少女漫画描いてみませんかって話があったのだよ! という話。ゆかりせんせの新たなキャリアの道が開かれた瞬間でありました。その一方、オークと姫騎士はその関係性に一つの区切りを迎える格好に。いやなんでお前らが区切りつけとんねん、と言いたい。こういう話がしれっと入ってくるからこの漫画って面白いんだよなあ。

今月のワンワード

囲碁!やんない?

  • 乙っちは渋い趣味しているよなあ。