きらら展に行ってきたのです。

 きらら展。行って来ました。ハッキリ言いましょう。達人は保護されているッッッ!!!

 などと錯乱はさておき、きらら展はこれを書いている11/25で閉幕しました。で、最後の方で行けたことになる訳ですが、先に言うと素晴らしい体験。ゴールドエクスペリエンスでした。どの辺が良かったか、というのをつらつらと書いていきたいと思います。書きたくてうずうずしてたのです。

位置が来るッ!

 まずはアーツ3331の場所がどこか分からなくて結構迷いました。地図アプリが無ければ即死のところです。元はなんかの学校だった場所なのか、今も学校なのか、とにかくちょっと入り口が分かりませんねえ……。であったのです。横の道に入るのが正解だったのね……。というか、人の流れを見れば一発だったのですが。

 で、中に入ってメッセージのを貸与してもらって、列に並ぶ形に。事前情報で、昼からだとそこまで待ちはない。というのを得ていたので、色々してから参上したのですが、確かにドンピシャだぜ! ってピシャ岡さん顔になるくらい、人の並びは長くなかったです。スコスコは入れました。

見よ、居並ぶ雑誌の壁を!

 侵入してすぐ現れるのは歴代きらら係累誌。右と左、両サイドを完全に埋め尽くすきらら関係の圧が素晴らしかったです。そして色々と変遷なども見てとれるのが、乙であります。『トリコロ』……。後、『かみさまのいうとおり!』が意外と表紙飾ってたんだなあ、とか、ごちうさの表紙率! とか。そして中綴じだった時期もある、というので隔世の感とか。自分は『けいおん!』が2巻出るか出ないかくらいだったなあ、と懐かしくなどなりました。

 その後は付録などが陳列されておりました。懐かしいものも多いですが、特に『NEWGAME!』のは目を引きました。人物を並べる絵のセンスが、こうやって並べられたら映えるんですよ。特に年長組のシックなやつはお美事にござりまする! でした。

メインイベント、描き下ろし!

 付録ゾーンを通り過ぎたら、メインイベント、描き下ろし。ここがもう、魅惑の土地過ぎて、ここに住みたいと思ったりも。それか、ここをお一人で悶絶しながら楽しめるのおいくら万円ですか? までありました。とにかく作者さん方の一筆入魂による高作画カロリーが乱打され、とにかくくねくねするのを耐えるのが大変でした。

 では、どんだけだったかを書きつけてさっぱりしたいと思います。その為だけに、これを書いているまでありますからね。

出だしから飛ばしまくる、きゆづきさとこ先生

 最初にくねる羽目になったのはきゆづきさとこ先生の『棺担ぎのクロ -懐中旅話-』。そこまででも皆さん作画カロリーたこおおますな。という感じでしたが、きゆづき先生のとこでガツン! でした。ここは実際は作画カロリーというより、彩色カロリーが高すぎたと行った方がいいでしょう。夕闇(あるいは夜明け?)の空にランタンの光と星。それが織りなすグラデーションの美しさ。全く単純ではない光の感じを、綺麗に表現されていて、そこをガツンだ! でした。

 4コマの方もクロと読者が一期一会したという呈であり、色の方も宵闇と星空と灯りのコントラストとグラデーションが精密で、もう本当に何ぶっこんできているんですか! でした。星は他の作品の暗喩というのもまた。

お手本のような作画カロリーの、ざら先生

 ガツンとされて酩酊状態の中で正気に戻されたのは、ざら先生の『ふおんコネクト!』。ぱっと見ではそれ程カロリーを感じないんですが、よく見れば面倒そうな部分を逃げずに描いているのが見てとれます。一枚絵の方のバイクのデティールや靴のデティールの、作画カロリーたるや。こういうところで逃げないのがざら先生のいいところだよなあ、と。

 4コマの方はキャラを絞ったのが正解! というか、やっぱりふおんと交流さんの掛け合いはこの漫画の基本やなー、というのが感じ入ります。この辺の上手さと、パロに逃げなかった事実は記載しておきたいと思います。

尊いやろがー! な津留崎優先生

 酩酊から回復した次の瞬間、この津留崎先生のやつでまた酩酊に入りました。何故か。それは一枚絵のブーケの描き込み、ではなく、題の方です。敢えて書きますが、『春日井 雫』です。もう、これだけで『箱入りドロップス』ファンは酩酊に突入するのは仕方ないと思っていただきたい。『箱入りドロップス』、津留崎先生がお産の為に出来なかった後一回が、ここで結実したのです。4コマの方も、もうそういう生活してるのかよー! からのプロポーズですよ。尊いやろがー! 叫ぶ手前までいきました。

バランス型の作画カロリーの高さの、くろば・U先生

 曖昧状態になりかけつつ、皆さんやっぱり作画カロリー高え……。とくらくらしながら到着したのがくろば・U先生の『ステラのまほう』。これがもう、作画、彩色、デザイン、構図、どれもが高いバランスでなりたっており、一種宗教画のような荘厳さすらありました。曖昧状態から魔人状態に回復するくらいです。4コマの方も、『ステラのまほう』らしいネタ具合。一枚絵の方との落差が素晴らしかったです。

十世ちゃん連打-! の鈴城芹先生

 次に作画カロリーを感じ入ったのは、鈴城芹先生の『看板娘はさしおさえ』。とにかく色んな十世ちゃんを描きまくる! 空間を作るのが怖いから! と言わんばかりの所せましの十世ちゃん全開でした。作画カロリーの高さでは最上位のレベルで、どんだけ十世ちゃん描けば気が済むんだよ、の領域でした。4コマの方は桜子さんがいつも通りだったので最高でした。このナチュラルなエロ発言!

流石の芸風! のぷらぱ先生

 一枚絵の裸! はおそらく一番肌色率が高かったですね。そりゃあ、全裸なんだもん! その段階だけで見事としか言いようがない。4コマの方もお前怒られるぞ! という内容で、このブレの無さは特筆に値します。

再びか。再びか―! のきゆづきさとこ先生

 既に一度のめされたというのに、きゆづきさとこ先生の『GA 芸術科アートデザインクラス』で再びのめされます。クロの方が彩色カロリーが極めて高かったですが、こっちもこっちで引け劣らない。細かい塗りでの積み重ねがあるがゆえにぱっと見はそうでもないけど実際は相当の彩色カロリーですよこれ! 4コマの方は効果としての星を使って、という星のイメージをGAらしい内容で味付けしたものでした。凄すぎる……。

ビビッド! な浜弓場双先生

 浜弓場双先生の『おちこぼれフルーツタルト』の一枚絵は、まさしく浜弓場色というべきビビッドな色遣い。他の色が映えるようにするが故に青みのかかった白もビビッドになる辺り、流石の浜弓場先生と言えるでしょう。女の子たちの服の色と、周りの原色な、吹き付けた感じの色。これに青みの白という要素が加わって、一瞬で人の心をとらえる絵に仕上がっていました。4コマの方はいつものフルーツタルトだったので、やっぱりこいつらもう駄目だ! でした。

 浜弓場先生はもう一作、『ハナヤマタ』の方もありましたが、こちらも色の使い方が際立っていて、まさにビビッドは浜弓場先生の為にある言葉だ、とすら言いきれる仕上がりでした。旗の色の感じとか、イエスです。

細かすぎて伝わらない作画の川井マコト先生

 川井マコト先生の『幸腹グラフィティ』の絵は、女の子と飯が1:1の割合という、この漫画のベーシックなところでした。描き下ろしコーナーの後にライブドローイングの光景を見せる場所があったんですが、川井マコト先生のとこだけひたすら肉の作画と彩色をしている光景が続いていて、こんなヘビーなカロリーだったのか。と今までのそれを思い出して戦々恐々でした。4コマの方は変則的な使い方で、こういうのもあったなあ、って思いだされました。

ライブドロー院などまとめて

 メインイベントが済んですぐは、ライブドローイングの模様を。先に書いた川井マコト先生以外に、得能正太郎先生と牛木義隆先生の光景もありました。得能正太郎先生の、キャラの下着を描いている点が一瞬以上訳分からなくてビビりましたね。映すとこじゃないのに! という。こだわりがあるって大事だなとも。

 きらら動画の方も短いながら綺麗にまとまっていて、きらら! って感じでした。『もっかい』とか、懐かしいから―!

 きらファンのコーナーもありました。今、力いれてますものね。設定画もありましたが、ボタンを押すとゲームで使われているキャラの声が、というのもありまして、これが皆が押すとカオスな状態になって、狙った楽しみ方とは違う趣きがありました。これはこれで!

 物販は欲しいものが買えたので満足しました。これも、時間が昼越えていたから待ち時間も少なく済みました。会期終盤だったから、もあるでしょうが。

イベント終えて

 全体的に満足度の高いイベントでした。時間を昼にずらしたのが奏功した部分も大きいでしょうが、広くはないスペースながらそれほど窮屈ということもありませんでした。描き下ろし地区で偶に渋滞があったりはしましたけど、めくじらる程でもありませんでしたしね。

 描き下ろしは図録を買えば見られるものではありましたが、それでもあの大きさと場所が生む雰囲気というのはやはり代えがたいものがあります。図録今見てますが、やっぱり直で見る、というのは経験なんだなー、と感じます。あの妙な感動の迸りはやっぱりそういうものだから、でしょうか。

 さておき。

 しかし、公式ツイッターの「東京での」という言葉は気になります。まさか、関西圏でもやる、のか? と思ってしまいます。

 そうなったらどうなる?

 知らんのか。

 また行く。

 とコブラ構文してしまうくらい、また見たい展示だったなあ。そう〆たいと思います。