承前
まんがタイムきららキャラットから三作を取り上げて、それぞれについて感想を書くという試みです。たまに数が増えたり減ったりする予定ですが、まあそれはそれという事で。
選ぶのは好きな作品。その定点観測としたい所ですが、それでもほぼ自分の趣味が全開になってしまうでしょう。これ、と言う作品のが最終的に出来る場合も考えられますが、それならそれでいいかなあ、程度のゆるい縛りで行こうかと思います。
それではいってみましょう。
あfろ『mono』
つえー! クローン丈が、相手になんねーっ!! という回でしたと言うのは当然冗談です。しかし、あfろ先生がつえー! なのは間違いない回です。何が為されたかというと、自分の描いている漫画(『ゆるキャン△』)の聖地巡礼を自分のやっている漫画(『mono』)でやるという常軌を逸したそれです。
ワタクシもそれなりに漫画を読んでまいりまして、破天荒な展開とかには耐性があるのは間違いないのですが、今回はその通常の破天荒とは全く一線を画す、新しい攻め方だったので、てきめんにやられました。まさしく自家薬籠中の物としか言いようがない、あるいは完全なマッチポンプとしか言いようがない、そんな無茶苦茶な発想です。そうだ。あfろ先生は凄い。
それだけ、つまり自分の漫画を自分の漫画でネタにするというだけでも十分あたまおかしいんですが、この回がちゃんと聖地巡礼になっているというのが更にあたまおかしいです。ここはモチーフになったけど実際には建物は、とかしっかり描いて、成程二毛作じゃねえの、という展開。そこにちゃんと旅行として色々大変なところも描写され、尚更に聖地巡礼として立ち上がっています。なにこれ。
浜弓場双『おちこぼれフルーツタルト』
敗者復活的な新人枠に、私たちは! という回。ホホさんが開幕から炎上マーケティング仕掛けようとするという、ある意味お察し状態からスタートして大丈夫か、フルーツタルト! ってなってましたが、最終的に地元密着系として押せばいいのよ! となって一安心。ホホさんは祭りをぶち建てて金儲けを企んでいましたが。この人のブレのなさは少し常軌を逸しているけど、そこまで行くなら尊敬は出来るなあ。ちゃんとサウナでダイエット中の前回の太り組を撮影してたりと、本当にそういうところだけは確実に抜け目ねえなあ、と。凄いなあ。この漫画の歪みを一身に受け過ぎているとも言えますが。