感想 柊ゆたか 『新米姉妹のふたりごはん』3巻


新米姉妹のふたりごはん3 (電撃コミックスNEXT)
(画像のリンクが物理書籍のページ、文章のリンクがkindle版のページ)

大体の内容「ちらちらと見え隠れする、お互いのこと」。
相変わらずのふたり生活のサチさんとあやりさんですが、お互いのことで知らないことは、やっぱりまだまだあるなあ。というのが提示される巻となったのが、『新米姉妹のふたりごはん』3巻なのです。
だからと言って、すれ違い宇宙するようなことはなく、絵梨さんの言う通りにゆっくり知っていけばいいんだよ、という状態なのです。今回はあやりさんの叔母さんであるところのみのりさんも登場したり、あやりさんのお父さんとのつながりが分かる場面もあったりと、比較的あやりさんサイドの話が多かった印象です。どちらかというとあやりさんの方が影がある、イマドキ風にいうなら陰キャな分、そういうのが大きく見えるのかもしれませんが。


調理道具で繋がりがある、というのが微妙にあやり父をミステリアスにします


快活な姉御肌って感じのみのりさん。美味しいって言ったこと無かったのはダメです

さておき、この漫画の読み所はどこか、というとじっくりと食事を作るって食べる場面もそうですが、サチさんとあやりさんとの姉妹関係の発展もその一つであります。
今回も、その仲良くなっていく場面がふんだんであり、大変よいものでありました。先に書いたように、あやりさんの方を知っていく方向が強いですが、サチさんもところどころでこの子は! ってなるので大変良いものがあります。


あやりさんのみみたぶ!? 俺にも触らせろー!←落ち着け


前はこの顔、おっかなく思っていたのに、今では理由が分かってるからなあ



即落ち2ページからの


姉さんすごい


サチさんのこういう良さよ

サチさん、お姉さんキャラって感じじゃないけど、でもお姉ちゃんなんだよなあ、というのが盛りだくさんで大変ようございました。
それと、あやりさんのシュシュの使い方もこの漫画の地味ないい所の一つです。あやりさんが料理の時に髪を留めるシュシュは、サチさんからもらって以降、料理時には常に共にありますが、それ故にサチさんとの絆と分かちがたくあります。


料理の時はこうするのがこの漫画のお約束

料理シーンの時には常にでるシュシュですが、この巻ではそうでない時に、しかしだからこそ登場していて、個人的には尊いという言葉しか出なくなりました。


姉想うの尊い

クリスマスプレゼントを、お互いに。どうしようかと悩むという場面で、姉からもらったシュシュを持って思いにふける。何それ尊過ぎか! という案件であると言わざるを得ません。まだ出会って長くはないけど、お互いを想いあっているのだなあ、とそれだけで堪らないものがあるというか。それをさり気ないシュシュの出し方で表現している訳ですよ! 素晴らしいしかない。
ということで3巻の感想でありました。つまるところ、サチさんとあやりさんのふたりの姉妹関係が堪らなく堪らないのが堪らないのです。うん、これこれ! と謎の発言も飛び出そうものです。ここに絵梨さんとの関係も混ざってきそうで、それでこの漫画はどういう道筋になるのか。気になりますね?
えっ? そんなことより5巻出ているのに3巻感想ってどういうことだって? 自分の感情を上手く表現出来なかったからタイミングを逸したんです! でも、再読したら書いておかないといけないレベルに高まったので、書いておきましたのことよ。さあ、次は4巻だ!
とかなんとか。