感想 クール教信者 『チチチチ』3巻


チチチチ 3 (ヤングチャンピオン烈コミックス)
(画像のリンクが物理書籍のページ、文章のリンクがkindle版のページ)

大体の内容「おっぱいぷるんぷるん!」。成年誌、それもエロ方面可な場所にあって、愚直なまでにパイズリに精魂込めるクール教信者先生のフェチズムの妙技をな! それが『チチチチ』3巻なのです。
この漫画を二分割するなら、意外とシリアスなストーリーラインと、あくまでお立ち棒を映さないレベルの巨乳によるパイズリ。この二つになります。ここはあえて一つずつ見ていきましょう。
ストーリーラインの方は、全体的にゆるいようではありますが、ちゃんと見るとわりとシリアスな面が強いです。珍太郎さんと万光さんの恋路の歪さが指摘されたり、担当さんが案外万光さんに気持ちが入っていたり、珍太郎さんの妹さんも万光さんの妹もこいつ、ヤバい! な感じだったり。その辺はきっちりとシリアス含みをかましてきています。
このわりとシリアス度の高い部分が、しかしそういう風に見えないのは、そうです、もう一つのファクター、パイズリです。
困った時にはパイズリだ! とクー先生が思っているかは分かりませんが、幸福に肉欲を満たす時、人は自由になれるのだ、とでも言わんばかりに色々あったのがパイズリで保留されたり解決の糸口になったり肉欲のはけ口になったりします。この漫画の凄い所は、まさにパイズリが全てを優先することでしょう。それがごまかしであったりしても、でかいパイのズリは最高なんや! という。そしてそのパイズリの為ならなんでもするう! と言わんばかりにパイズリのみで突き進むクー先生の剛毅さは異常どころか異形の域に達してきました。ここまでパイズリでエロが進められると、合体することがあるのだろうか、そしてそれはパイズリを超えるのだろうか、と気が気でないです。エロ可能なのに、頑なにパイズリだけで押す雄、クール教信者。その力が合体に使われたら? しかし使われたらこの漫画はこの漫画ではなくなってしまうのでは?
さておき。
珍太郎さんと万光さんのお付き合いは、基本エロがパイズリなこと以外はわりと大人なのに攻め切らないなあ、というのも、合体への道のりが遠いのかあるいはそもそもないのか、という塩梅です。珍太郎さんのエロい体を見て、でも見るだけとか。風呂場で洗う場面をじっくり見たりとか。恋人同士だからこそ許される凝視ではありますが、万光さん側からはあんまりがっつりいかない、というか大体珍太郎さんからの夜這いでパイズリな点からしても、もうちょい万光さんは攻めていくべきなのでは? と思ってしまったり。一応万光さんはちゃんとはしているからいいんですが、でもどっかもう一回くらい決定的な部分が来たら、うーん。はてさて。