感想 ノッツ 『初情事まであと1時間』3巻


初情事まであと1時間 3 (MFコミックス フラッパーシリーズ)
(画像のリンクが物理書籍のページ、文章のリンクがkindle版のページ)

大体の内容「今回も選りすぐりの一時間前! ワーオ!」。初情事の1時間前を描き、情事は描かない。とても健全に見えて、とてもエロくも見える。そんな万華鏡のごとき様相を見せる漫画も3巻目となりました。これで最終巻というのを目にして、わりと目がくらんだんですが、そのことはこの際放っておいて、内容の話に向かっていきましょう。
今回の巻も、情事1時間前というのを様々な方向から切り開く珠玉の逸品が揃いに揃っています。全部いいんですが、それでは長くなりすぎますので、ここは三つ上げて、つらつら語ってみようかと思います。

CASE23『セイくんとミヤちんの場合』

したい、が、まだ他の面々が残っている! という、わりと珍しくお邪魔虫がいる回でした。このお邪魔虫たちを退散させる、という名目で色々画策しますが、なにせ即興なのでバタバタとして上手くいくようないかないような、というのが大変楽しかったです。でも一番いいのは後1分! の段階でもうやる超手前にお邪魔虫が一人帰ってきて、見られた! で終わる所でしょう。この漫画は当然1時間後にはしたという事実があるので、この燃え上がった瞬間を見られて、尚したというのがヘイヘイサムライハートです。本当にもう、あの後どう言うテンションで情事したのか気になって仕方ありません。尚燃えたのか、半ば萎えつつもやったのか。アーモードユコト!?

CASE28『郁恵と仁の場合』

駄目、今は駄目……っ! だって下着が超ダサいんだもの! という導入から、キャラを作っている自分の、そのキャラだけではなく本心にも好きでいてくれる人が! という瓢箪から駒案件になる話。とりあえず下着のダサさが尋常ではなかったので、確かにクールキャラの人があの下着、というギャップを見せられたらもしかして引かれる、いや嫌われる! ってなるのも分かります。でも仁さんが非常に実直な人で、色々作ってきて大変だったですね、僕の前では、素のアナタでもいいんですよ。受け入れます。ってやる訳ですよ。惚れてまうやろー! その後トントン拍子で情事に突入する辺り、仁さんの人徳と男気ですよ。見習いたい……。ああいうのを臆面もなく言える俺になりたい……。

CASE31『神崎くんと物部さんの場合』

二人はホットなライバル関係! と天野こずえ浪漫倶楽部』から懐かしいフレーズを引っ張ってくるくらい、ライバル関係な二人が相手との差を見せつける為に、危険なABCに突入していく、という回。そっち系まったに経験がない二人が、無理やりそういうのしていく。青い春が大炎上です。この話も、この初情事どういうテンションになったんだろうかと気になって仕方ありません。たぶんどちらも大興奮ということはないでしょう。破瓜とかありますし。そこでかなりどっちもてんぱりそうなんだよなあ。でも、そこは映されない。ある意味この漫画の面目躍如と言えます。そっから先は自己責任! 妄想の翼を広げなさい! そうノッツ先生は言っています。←言っていません妄想です

さておき

ぶっちゃけ、ここまで多様で多彩なのが、しかし情事前で出来る! 出来るのだ! するノッツ先生の発想力には脱帽ですが、しかしこの世にはもっと多くの初情事のタイミングがある訳で、それを掘り起こすだけでもまた一つ違った道が見えそうだなあ、と思うんですが、それはまた別の話。ともかく、もうちょっと見たいですよ、この漫画! ネタ切れで苦慮し始める所まで含めて、地獄を見ようぜ!
とかばかなことをなんとか。