感想 ジェントルメン中村 『セレベスト織田信長』2巻


セレベスト織田信長 (2) (リイドカフェコミックス)
(画像のリンクが物理書籍のページ、文章のリンクがkindle版のページ)

大体の内容「織田信長VSフリー・ミナリィ!」。国内は大体済んだ。後は世界だ! ということで、いい感じにスケール感がだだっ広くなるのが、『セレベスト織田信長』2巻なのです。
織田信長が日本を席巻している最中に国際セレベスト結社<フリー・ミナリィ>が襲い掛かってくるわけですが、元々スケール感がデカかったおもてなしが、更にパワーワイドに迫りくるのです。アムール豹なんてのは前座! という段階で如何に無茶か分かろうものですが、究極の服は確かに究極というか、突き詰めたという意味でまさしく究極だけどそれちゃんと着れるの!? とか究極の触りたいボディが、いやそれまあ言い分は分かるけどそれ!? とか、これは凄いんだけどいい意味で凄いのではないのでは? という困惑を覚えます。しかし、究極と言えば確かに究極。行ききった限界点ではある。そして並の人では出来ないことでもある。セレブでも無理。なればセレベストの頂とはこういうものなのでは? という感じに納得と不満を行きかう感じになるものであります。でも、読んでいる内はこれは凄い! ってなるので、冷静になったからこそ、そう見えるのではあります。そこを全く考えさせずに無呼吸連打してくる様こそ、この漫画の神髄と言えるでしょう。
さておき。
この巻では世界のセレベストへと向かっていきますが、基本的に織田信長がおもてなしを受けて、それを凌駕していく展開となっております。これは1巻の基本筋と全く同じ、ですが、何せ相手のおもてなしの仕方が常軌を逸し過ぎているので、これを乗り越えていけるなんて……。と羨望のまなざしなどが励起します。でも、よく考えるとこれは至高のおもてなしすぎて、ほとんどDisになっているのでは? という疑問も出ます。この巻最後のおもてなしなどは、織田信長超ピンポイントで、それが為せることは確かに凄いんだけど、それおもてなしなの? という疑惑すら再読すると浮かんできます。とはいえ、ある種究極の体験ではあるのか、という納得も同時に出て、またぞろ混乱させられます。この辺の訳の分からないモノ具合がこの漫画のし(以下略)
さておき。
1巻序盤からこっち、おもてなしを受けるばかりに見える織田信長ですが、偶には相手をおもてなしするぜ。とばかりにこの巻では肉を振る舞ったりします。当然、これも肉を纏った相手を追いかけて捕まえ、その肉を食う、という常軌を逸したものですが、その精神、一緒に狩りをしたらズッ友だよ! というのは妙に納得がいきました。この巻で一番納得のいくおもてなしだったかと思います。一緒に物を食うというのに、更に一緒に狩りをした経験を上積み。成程、ハイ・クラスだ! となりました。この巻では、秀吉のエクストリーム御来光と並んでセレベストだと納得出来る内容だったかと思います。エクストリーム御来光に関しては、読むのだ! と挑発しておいて、この項を閉じたいと思います。