感想 さきしまえのき 『アイドランク』3巻

アイドランク(3) (メテオCOMICS)
アイドランク(3) (メテオCOMICS)

 大体の内容「いつか炎上しそうで怖いアイドル、アイドランク!」。年齢詐称はよくあることなのでいいんですが、それよりもやっぱり国民の妹が大変な酒豪なのはいつも思うが大丈夫なのか。炎上とかそういうレベルじゃないくらいに大揺れしそうなのが、『アイドランク』3巻なのです。
 2巻の段階でアイドルグループアイドランクに後輩ができた訳ですが、今回の巻はそれがかなりいい具合に毒が回る感じであります。アイドランクにしてアイドランクガチ勢のきりんさんは、面々と交流するだけでいっぱいいっぱいだったりします。その辺が愛いのですが、結構するっとアルコールまでいってしまうタイプで、出たお酒を速攻飲んだりします。俺の酒が、というよりも先に飲むタイプ。飲みに関しては特に躊躇しないので、気が付いたら飲んでいる。成程アイドランクに入るには・・・と間違った思いに囚われます。もう一人であるあさひさんは独特系で周りとの温度差が凄い時がありますが、飲みに行くスタイルも独特で、こっちも結構ナチュラルに飲酒を始めます。ほのかさんと組み合わせると強力な飲ませパワーを出してくるので、侮れないにも程があるのです。なのでメイン三人がメイン五人、という形に落ち着くには十分なのが、きりんさんだしあさひさんなのです。この巻はこの二人が結構出番が多くて良かったですよ。
 さておき。
 今回も飲みアイドルナンバー1(公称15歳の実年齢22歳)ほのかさんがあちこちで出待ちというか、飲み屋に当たればほのかがいる。という状況になっていて、某麻雀の妖精かお前は! ご無礼とか言うやつか! ってくらい当然のようにいるのが困りものです。それだけならまだしも、ライブの楽屋にビールサーバを搬入したり、あの子のお部屋にでパーティー! というので当然のようにビア樽を買おうとしたりする飲酒の鬼っぷりを発揮してきます。ここまでくると、手が震えてるのがアル中にしか見えないからやめろ、という発言も当然のものと感じられるようになってきます。アル中じゃないのがむしろ不思議。
 さておき。
 今回も王道の飲み屋ではなく、マニアックな地勢に進むこの漫画。特に回らない激安シースー店回はサキさんのブリの記憶からチューブで飲めるかにみそまでとネタの幅が広すぎて、サキさんじゃなくてもヤックデ〇ルチャーの状態でした。一々そんなのあるの!? が連打されるので本当にデカ〇チャーなんですよ。ここでもほのかさんのマエストロっぷりが高く、こういう、安飲みのホスト役としては最適なやつとして顕現してまいりました。飲めるならなんでもいい、けどどうせならいい店がいい。というタイプのナビゲーターとしてマジ適格ですよ・・・。
 ということで、今回もほのかさんに導かれたり、行ったらほのかさんが居たりと、ほのかさんの飲酒アイドル力の高さを見せつけられる巻となりました。これにあさひさんが絡むと異形の爆発力を出すので、このままこの漫画、どこへ行くんだろう・・・。という謎の顔になりつつ、この項を閉じたいと思います。