ネタバレ感想 jin 『残念女幹部ブラックジェネラルさん』5巻

残念女幹部ブラックジェネラルさん 5 (ドラゴンコミックスエイジ し 4-1-5)
残念女幹部ブラックジェネラルさん(5) (ドラゴンコミックスエイジ)

 大体の内容。「息子が目の前で触手プレイとかトラウマやわ……」。ということで、今回は最強ヒーロー(人妻)とその息子の登場、からの酷い惨状ではありますが。それが『残念女幹部ブラックジェネラルさん』なのです。
 4巻でヒーローの杜撰さが浮き彫りになりましたが、今回はその部分を是正する為に、最強ヒーロー(人妻)、マザージャスティスが帰ってきます。4巻であれだけ凶悪なところを見せつけた3トップがその発言に全く異を唱えられない、やってたのがアレだったのも強いんだけど、というので、その格をしっかり見せつけてきます。この最強格が、地獄を見る、というのが今回の巻のハイライトです。
 地獄と言っても、身体能力的に最強ヒーローなので、そっち面ではないです。主に精神面です。マザージャスティスには息子、リヒト君がいるのですが、彼は色々あって怪人Xちゃん(博士が一から作った怪人。だけど生まれたばかりで知識がない)に惚れてしまうのです。
 という段階では、まだメンタルブレイクには至りません。まだ悲劇的な恋! ってだけです。問題は、そのXちゃんが、触手能力持ちで、その上本能なのか何なのか、とにかくエロ行為については自在にできる、という事で、リヒト君が触手プレイの憂き目にあってしまい、それをマザージャスティスは間近で目撃してしまったのです。実の息子が謎の怪人に触手プレイでレッツゴーされる。あなというあなを、とかですよ。悪夢というかおよそこれ以上の地獄があるのか、というものです。最強キャラをいきなりメンタルブレイクするという、この漫画のぶっちぎり具合は流石の一言です。4巻がいまいち、と思ってた分を取り返すというか地に落とすというか、とにかく凄い。←言い訳出来なくなってきて語彙が
 さておき。
 この漫画はブラジェネさんとブレイブマンの、ブレイブマンとしては業腹ではあるにしても、関係性を描く漫画です。ですが、そっち方面はもう完全に、なびく訳ねえだろ! という状況に陥っています。今回、とうとうブレイブマンはブラジェネさんを放置で帰るまでやってしまい、そこで街の脅威にならないと見切られてしまっていることが明るみになりました。実際、ブレイブマンが帰った後は去られたオチで特に何もしなかったぽいので、その見切りは正しいと言えるでしょう。
 なもんで、ブラジェネさんは攻めの方向を変え始めます。先述のリヒト君とXちゃんの恋路が成立すれば、ヒーローとヴィランの恋愛も可能な! ということで成立させようと画策しますが、ブラジェネさんなので画策というより付き合ったらええやん! みたいなダイレクトアタックだったり、先述の通りXちゃんがリヒト君を襲うので思考停止してやってもええやん! みたいになってしまって、そっちの方はブラジェネさんだから……。という地点に落ち着いてしまいます。
 その後、普段着で攻めたらいいんじゃね? という新たな絡め手を行いますが、普段着とかそういうのじゃなくその思考をどうにかしないとどうにもならない、というのが解になる展開に。そこは、読心術をもつ人が2人の心の声を聞いて、これはあかん……。ってなるのも含めてナイスな回でした。どう考えてもブラジェネさんの思考がヤバ過ぎてああ、やっぱり……。ってなるんですよ。初手思考がS〇X!! で公園に侵入してますからね。折角の普段着作戦が開幕から崩壊しそうな思考してんじゃねえよ! 段階を踏め段階を! そういう話で普段着なんだろうが! その後のオチも含めて抱腹絶倒な回でありました。こういうのでいいんだ、こういうので。
 とかなんとかつらつらしましたが、やっぱりこの漫画ギャグ展開してなんぼだよな、というのが皆のコンセンサスになったというか、この設定で無理をしたらあかん。というのがギャグ展開で安定するのを見て教訓的に感じられる。そんな5巻でありました。