ネタバレ?感想 ビリー 『シネマこんぷれっくす!』4巻

シネマこんぷれっくす! 4 (ドラゴンコミックスエイジ ひ 4-1-4)
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 大体の内容「あーたーがーわー!!」。などと、ナースのお仕事めいた口もききたくなろうものが、ビリー『シネマこんぷれっくす!』4巻の様態なのです。
 熱川よお、俺は前から今のお前の状態こそ、青春なんだって言ったよなあ!? という向きの話も出来ますが、ここはそれは全く無し、28話ノー言及で今回は突っ切りたいと思います。
 と言いつつ、先に28話はいいですよ? とだけお伝えしながら、23話から。

23本目<見た目は怪物くん>

 終業式の最中に巻き起こる、黒澤さん対ジェームズの胸キュン映画対決! と文字にすると訳が分からないですが、実際に訳が分からないまま突き進んだので、その訳の分からない、がこの回の特徴でしょう。
 ぱっと見の圧倒的ジョッグ感のあり、戦争映画好き、というジェームズ君が、この学校で腐れ縁となった黒澤さんに対して、この学期で去るが故に最後に仕掛けた最終戦。それが胸キュン映画クイズ対決だったのです。
 お前戦争映画は!? 案件ですが、ジェームズ君はジョッグでありつつも精神的にはナード、つまりオタクで、特に日本の胸キュン映画にしこたまやられてしまったという、超難儀なやつだったりするのです。あれだけのガタイをもってもナードだと、というアメリカの業を見る感じですが、本人は日本在住最後の日に胸キュン映画で盛り上がってだいぶ楽しそうでした。本国に戻ってもしっかりやっていけそうです。
 というか、「女の子になっちゃう!」とか言えるいいキャラが、この回だけというのが、この漫画がちょっと頭おかしいという感想の一助になっているなあ、と。重大事件をさらっと描写しないからなあ。
 ああ、小津さんが胸キュン映画の話でジェームズ君と盛り上がってたコマが大変可愛かったです。

24本目<参ってぃ遭難 サバイバル>

 夏だ! 海だ! 遭難だ!
 ということで、いつもの3人+ガクトで遭難体験する話。ちゃんと、ドッキリではあるんですが、いつも3人がいつも通り映画話しかしてこないせいで、一周回ってこれはもしやガチ遭難なのでは!? ってなっていたガクトの姿はお笑いだったぜ。案件です。地味に泣いてますからね、ガクト。ある意味ハーレムというか、エロゲなら三人はらませエンドとかありそうですが、そういうの出来ない子だからね、ガクトは。そういう意味ではいい子なんだよなあ。
 とはいえ、最初の方はまだガチかもというのを思っていなかったので、俺『オデッセイ』見たから遭難してもなとかなりますよ! という、あれ火星の話だろなこと言いだしてたりして、そこが大変良かったです。最終的に『スイス・アーミー・マン』の印象でガッツリ持っていかれるのですが。やはり無限に屁が出るってどう考えても話題性の塊だよな……。
 ああ、この回の小津さんはガクトに送ったラインに既読が二日つかなくて、なんで? と思いつつベッドの上で横ローリングしてて可愛かったです。

25本目<熱川、出し物決めるってよ>

 文化祭の出し物を、という会議をしていたけど、皆がガクトに生徒会長とのコネがある、というので各々が各々の欲求を満たす出し物にせんと、ガクトに映画馬鹿でそこつくと簡単に、という脆弱性があるのを理解してガンガンそこをつく、という回でした。
 以前からガクトが映画馬鹿方向に行くと小津さんが孤立無援になるじゃねえか! と思っていましたが、そこを本格的に突いた格好だったせいで、小津さんが終始可哀そうな展開を見せていました。ばーか! 熱川くんのばーか!! のとこの小津さんはベストスナップ。気持ちが分かる。本当にこの回のガクトバカだったし。
 しかし、出し物を決めるだけで一話を、そしてここまで楽しく彩れるって、中々出来る事じゃないですよ。ビリー先生の腕前がいかなるものか、というのが如実に出る回でもあったかと思います。こんなグダグダからきちりと出し物も決まって次の回へと展開していくんだから、タクバツです。

26本目<ユースフル・ドリーマー>

 ガクトが見るそれは、夢か。はたまた幻か。
 と言う感じで、まあ夢なんですが色んなif世界みたいな話でもありました。これまたバタバタしつつ、こ、こは何事? という感じで推し進められて、わりと楽しかったぜ。する回でもあり。捉え所がないので、感想しようにもあやふやな感じになってしまいます。まあ見てください案件ですね。
 地味にこの話の後、ブラックスキャンダル事件というのが気になるんですが、これに関しては恐らくこの漫画の連載部分で語られることはないな、とも理解出来ます。カバー下でフォローされたらいいなあ。くらいの感覚でいるのが、この漫画との正しい付き合い方です。2巻最後の話に繋がる部分もこの4巻のカバー下でフォローされましたしね。するの遅い!

27本目<死ね部のおいしい文化祭>

 映画食い物話を、文化祭と絡めて。映画の中で特に大きくはなくても、地味に気になる食い物の話を、文化祭の出し物として組み込みつつやってくるテクニカルな回。『ブレードランナー』の2つで十分ですよとか、忍殺でもネタとして取り入れられたマニアックなネタで攻めてきます。後ジブリ飯とかアべンジャーズネタとかね。
 地味にメイン所の女子全員いつもと違う服に、というのも見所。特に小津さんの学ラン姿可愛すぎか! 案件なので、目に焼き付けたいと思います。

29本目<バーニング・小津ちゃん>

 はい、28本目はスルーして、29本目! この回こそ、この巻の最大のポイントなのは言うに及ばず。何せ、小津ちゃんがとうとう自分の気持ちに気づいてしまうのですから。自分の中のガクトに対するそれが、嫌い、というのではない、と気づいた小津ちゃんの可愛らしさと言ったら! と言いつつ言うに及ばないんですがね。まあ見てください。この漫画ここで終わったと言っても特におかしくないくらいに、小津ちゃん可愛いですから。
 にしてもあれですね。小津ちゃんなんであんなに可愛いんだろうっていうのは、この回で大体結論づけられて、それだけ愛ってのは愛おしいものなのさ、というのですけどでるんですよ。ラブと言う様態は中々現実では肉眼で見れないですが、漫画ならそれは可能! という強さを全面的に押し付けてきた格好、とも言えるでしょう。カワイイデスヨ!

さておき

 やはり、小津ちゃんはこの漫画最カワですね……。という感想しか出なくなったので、この項はこれで終わり!