ネタバレ?感想 江島絵里 『対ありでした。 ~お嬢様は格闘ゲームなんてしない~』4巻

対ありでした。 ~お嬢さまは格闘ゲームなんてしない~ 4 (MFコミックス フラッパーシリーズ)
対ありでした。 ~お嬢さまは格闘ゲームなんてしない~ 4 (MFコミックス フラッパーシリーズ)

 大体の内容「各々の死闘!」ということで、今回の巻は対戦重点のなったのが、江島絵里『対ありでした。〜お嬢様格闘ゲームなんてしない〜』4巻なのです。
 3巻は対戦場面が終盤にだけだった訳ですが、今回の対戦に至る因縁の積み重ねだったので、痛し痒し。でしたが、因縁やったから今回は対戦な! という分かりやすい割り切りで、4巻は対戦重点となりました。
 これも単に対戦するだけではなく、4人4様の展開をしているのも見所となっています。
 綾さんと美緒さんは、共にプロゲーマーとの試合。二先、二本先取の一本目は取ったものの、すぐに追いつかれる形でしたが、どちらも周りをドヨ……。とさせる場面を出していて、さてこの三戦目はどうなる、で次への引きになりました。
 綾さんの方はわりと対戦内容は少なめだったので、次の一本でなんかあるのかな? ですが、美緒さんの方は美緒さんのある種奔放さが爆裂していました。
 特に「やってない」の使い方が見事で、え? それやらないなら他にやることないやろ? というので無茶苦茶でした。やってないという格ゲー語の使い方としては最上級で意味不明でした。いや、ホント何やる気だったの? あそこCAしかないだろ!?
 たまてゃ先輩の方は、自分の力を魅せたい、という相手、つまり姉の人との模擬戦でしたが、たまてゃ先輩の生来の、姉の人との違いに関する事象で逃げ腰になり、「勝つ気あるの?」って言われたり。たまてゃ先輩、地道に蓄積したことを出すと強いのは3巻でも見せてたので、それが出せれば、あるいは、なんですが大丈夫かなあ、という状態です。
 あの辺のコンプレックスからの脱却を、格ゲーでしようとしている、というのが今回の巻で確定的に明らかされた訳ですが、これだと中々越えるのは大変そうです。対戦でそういうのを持ち込むのもそれはそれでどうなんだなんですが、それくらい越したい姉なんでしょうなあ。
 で、犬井さんは、3巻で食ってかかってきたJSの溜め待ちに大苦戦。単なる溜めだけのそれとは違い、跳んだ時には弾撃ってない、そしてきっちり溜め時間を体に覚え込ませて弾を撃つという、相当のガチのやつです。ちょっと仕上がり具合がヤバイけど、犬井さんはこじ開けていって、というのでさてどうなる。
 さておき。
 この対戦模様の前哨戦で、JSがぼっち、というので何やらバックストーリーがある模様が明かされます。息苦しいんだよ、お前と対戦するの。とかでしょうか。
 そこに幼百合な雰囲気も重なってますが、そのやわらかいとこを触られて激怒するJSは、焼きそばを美緒さんに投擲!
 からの、美緒さんの回し受け! というので、美緒さんの格闘能力が良く分からないレベルにあるらしいのが、それを見た外人の「マワシウケ、見事な」で明らかにされる訳ですが、あの人誰!?
 ここ以外も唐突にモブが語りだす、という所謂ベガ立ち勢の活躍が見られました。対戦物には驚き役と解説役は不可欠ですが、それを併せてベガ立ち勢にさせる、というのは悪魔的奸智としか言えません。
 つ・・・か、そこでのベガ立ち勢の活躍しやすさが異常! というくらいに、メチャクチャ便利に使われていました。使いやすいんだろうなあ。
 さておき、綾さんと美緒さんはプロゲーマーと競り合う中でどうなるのか。たまてゃ先輩は姉を乗り越えられるのか。そしてJSと犬井さんのある種遺恨マッチの結末は。その辺が出るであろう5巻よ早く来い。そう思う吉宗であった。