ネタバレ?感想 高遠るい 『はぐれアイドル地獄変』16巻

はぐれアイドル地獄変 16
はぐれアイドル地獄変 16

 大体の内容「終わったー!」。高遠るい先生が休筆宣言をツイッターでやっていたので、この巻で終わることは分かっていたけど、最後なんかやっつけジョブじゃないですかねー!? という感じでこの展開の先、最後まで見たかったか? という終わり方になってしまったのが『はぐれアイドル地獄変』16巻なのです。
 どう終わったか、という話は明らかにネタバレ過ぎるので、気になる方は見てください! とシャクティ声で処理しますが、それでも最後の展開、全然うまみがねえというか、これを最後まで見たかったー! ってならないのでかなりやっつけジョブと言えるものでした。いや本当に、最後のあれの結末見たかったか? というとあの展開のくせに全然そそらない面子だったんですよね……。大会編が面白過ぎたので、それの縮小版という感じで今二、いや三くらいの展開でした。
 というか、美味しいとこあったのに、わりと時間ねえや、すまね。って感じで高速処理されて個人的にどうしてくれようか、でしたが、節々でいいとこもあったりする、ボクシングの子の話では海空さんがタツジン! になり過ぎているんだけどいいのかはあったけどいいモノローグだった、ので、返す返すもタイミングが謎だったといえます。
 まあ、それは高遠るい先生もわかっているのか、最終的にああいう処理をしたのだろうとは理解出来るし、その後の式の方がむしろ見所になっていて、海空さんのレズ関係、どうにかなるんだろうなあ、って思わせる〆でした。
 その前に、真剣交際な話をしてたのも、そこに納得を与えるものでした。レズックスのピロートークで真剣な目をしたからそこから何も言えなくなるの星屑ロンリネス。そこで二人の本気が伝わってようござんした。上辺のレズ関係じゃあないから、出来るピロートークという感があります。アーパーな読者だったので、海空さんのレズ関係がどうなるのか、というのにあまり思考を割かなかった、今までクリティカルなとこあったけど、頭使ってなかったのでわりとそーなのかーしてた、んですが、ことここにいたって、きっちり襟を正してみなくてはならないッ!! ってなったので、そこをちゃんとしていた、というのは特記していていいかと思います。どちらも誠実で良かったです。
 さておき。
 15巻ではとりあえず裸! という感じでエロさというより虚無を感じたこの漫画ですが、16巻のキャットファイトのエロ展開はちゃんとエロいと感じました。ここは確実にセーラさんという性豪がいるからという部分がそう感じさせているといえます。やっぱりエロの説得力の権化ですね、セーラさん。いるだけでエロなことしているというのを脳に定着してくれます。比較的ふとましいグゼバさんもきっちりふとましいエロさを引き出されてましたし、前と後ろを押さえて動けなくさせる、とかセーラさんがやっていたときはもうどう反応すればいいのか良く分らん形になってしまいました。これは、何周か廻ってエロくないのでは? ってなりましたよ。回っているうちに冷静にエロいんだけどエロくないのでは? ってなるくらい、変なエロさを叩き込んできました。前と後ろやってるのに、エロくないってなんでだ?
 そんなわけで、最後の展開の前のエロキャットファイトがこの漫画の最後の盛り上がりというか、華々しいところだったとは思います。最後なんとなく綺麗に〆るには微妙に紙幅が足りないから、ああなったのかなあ、と邪推してしまいます。あの展開はなあ……。どっかのバキ世界の人が「終わってないじゃん!」ってぶち切れたりしそうなくらいです。でも終わっているので、ある意味剛腕だった訳ですが、読者としてはあの式の流れで水に流せって無茶言わないでよー! ですよ。結局海空が芸能界でどう輝くのか見ずに終わったんですからね……。
 と恨み言も出てきますが、好きな漫画だったのは間違いないので、星の巡り合わせが悪かったか、とそしてこの諦念……。することにします。皆さんも、それぞれ落とし所を見つけて、きっちりお別れするようにしましょう。
 と、謎の提言をして、今回はここまで。したらな!