『増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和』一話一話の個別感想 第1幕

増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

この項について

 最近『増田こうすけ劇場ギャグマンガ日和』をやたら読みたくなって、手放していたのを手に入れ直しているのですが、それなら読むついでに一話一話詳しくやっていくのはどうだ? という悪魔の微笑む時代なのだ! とジャギ声になってしまいました。つまり錯乱しています。
 これは自分がどこまで日和を語れるか、というのを日和スキーとしての試金石としてやっていきます。全部やると一年以上かかるんですが、やると言ったらやる。
 それではいってみましょう。

第1幕 なめられペリー

大体の内容

 1853年。ペリーは鎖国をしている日本に開国を迫りに来た。が、黒船でインパクトのつもりが、船は白い。急遽なんとかしようとするペリー。しかし、他の艦船も来てないし、なんか部下はのどチョップしてくるし、でペリーは自分がなめられていると薄々気づくのだが……。

感想

 ギャグマンガ日和一番最初の回で、日和総選挙で1位をとった、所謂原点にして頂点。何度も読んだ回ですが、何度読んでも流石の仕上がり。
 話の筋はペリーがなめられまくるという内容で史実上の人物をこんなしていいのか、みたいなアトモスフィアがありますが、この漫画のペリーは相当情けないのでやんぬるかな。その為に娘にたかられてたらなめられるよな、という着地点をちゃんと用意している辺りが卓越しています。この目配りが流石の増田こうすけ先生です。
 また、ペリーが娘にボコられて心機一転、修行とか言い出したり、それが20分で終わったり、それでも最終的にユキちゃん(子ヤギ)にすら善戦が精々で終わってしまったり、とペリー情けない伝説をどんどん更新してくる。とはいえ、ペリーの史実では全くないから、この漫画のペリーが、という前提を入れておかねばなりません。なんだよこの漫画のペリーって。
 そういう情けなさが一旦裏返るところと、それが結局なめられているのよ、という流れに着地するのがこの回の白眉。情けないというのは覆しても結局なめられているのよ。
 ですが、なめられているけど親しまれている感じにはなったので、それがあるからナレーションベースですが再び来航して通商条約を結ぶことに成功したのだな、という勝手な解釈も可能です。
 そもそもの話、さっきから擦っているこの漫画のペリー、とか謎ワード言ってる段階で勝手な解釈なんですけれども、それはそれとして変な解釈でも許容する増田こうすけ漫画の懐のおかしさよ。という話でした。

史実ネタ

 <黒船来航>
 <開国>
 <ペリー>
 この回は大体黒船来航の周りの基本セットでした。それがそもそも黒船じゃなかったら? という思考実験すらしていないので流石増田こうすけ先生であります。どういう配線でこの話になったのか。そういう意味ではやはり流石増田こうすけ先生であります。と言うしかない。新人の連載一発目のネタの選択じゃないですよ!?

ページ及びコマ数確認

  • ページ:15ページ
    • 確認が今回が初回なのでこれが長いのかどうか良く分らないですが、ギャグオムニバスで15ページ。十分なのか?
  • 総コマ数:88コマ
    • 1ページ平均6コマ。最少が1ページ目の3コマ。最多が7コマで複数のページに。最少の1ページ目が平均に影響を与えているか。
    • メインキャラのペリーが77コマ登場している。流石に話のメインというか、題が〈なめられペリー〉なのでそりゃあペリーが沢山出るよな、という当然です。
    • 次点はコンテ―大尉で33コマ。大体ペリーと話していたからもっと出ていたかと思ったら、全体の3割くらいです。遠景のを含めるともうちょっと出ますが、あれは小さすぎるので計測不能領域です。
    • 細かいところではペリー娘は24コマ。ユキちゃんは6コマ。意外とペリー娘がコンテ―大尉に迫る登場コマ数です。ユキちゃんは結構インパクトデカいのに登場コマ数は6コマとかなので脳がバグる。マジそれだけしかでてないの!?

過去ログ

まとめ置き場