この項について
僕の日和愛は本物なのか? 一度手放した俺に、愛は残っているのか? ということで、私は日和をかき集めながら、その一話一話の感想を書いてみよう、という謎のチャレンジに着手しました。それがこの項です。
単に感想かくのもあれなんで、ページ数とコマ数も確認しました。意味? 無いと何もできないの? くらいの感覚でやっています。
さておき、それではいってみましょう。
第9幕 芭蕉スランプ
大体の内容
奥の細道を歩く松尾芭蕉と曽良。しかし、松尾芭蕉は絶賛スランプに突入していた。そんな中で宿に泊まると、既に松尾芭蕉を名乗るものが泊まっていた。松尾芭蕉はそいつに激突ショルダーを仕掛けるのだが……。
感想
以降名物キャラ化する松尾芭蕉と曽良の奥の細道組の初回。なんとなく定番キャラにしよう、という意志を感じる、いい塩梅の味付けのキャラクターとして、松尾芭蕉と曽良があります。
絶妙にダメな感じの芭蕉さんと、それに的確バイオレンスする曽良さん、という基本系が開幕2ページで完成しているのには舌を巻きます。
特に芭蕉さんのダメな加減が本当に絶妙で、スランプで作る俳句はひどいし、偽芭蕉に対する汚物攻撃もあるしで、これが俳聖……って読者に慄かせるとこなどは匠の域です。
対して曽良さんも初回からキレキレ。2ページ目から師匠に対して見事なケツキックかましていますし、その後も折に触れてせっかんしております。この回では芭蕉さんを見限るまでいきます。後にはそこまでいかないので、ここが奥の細道最大の危機ポイントだった、と後から話が増えたせいで勝手に重大インシデントになるパターンになってます。
初期日和特有の変な装飾も、初期ですから当然完備。主に芭蕉さんの局部隠しに変な曽良さんがインサートされます。曽良さんが異形っぽいことするの、この時期だからできるムーブです。以後ないですし。そういう意味では、今はあれでも洗練されてるんだな、となります。
とはいえこれはこれで初期の味わい。初期だからこそ、今ちゃんと味わっています。
史実ネタ
松尾芭蕉
曽良
奥の細道
史実に名が残ると後世で酷い目に遭う、というののバイオレンス的な意味での具体例。曽良さんがこんな暴力ふるうなんて! という感じですが、実際に芭蕉さんも曽良さんも見たことないので、もしかすると微レ存……? と錯乱します。
で、奥の細道が長いので、結構何度かするネタに最初からするつもりだったのかも、とか思ったり。聖徳太子と小野妹子が後編で旅に入ったけど、そこは結構偶然だったからここは意識的に、という邪推をしてしまいます。邪!
ページ数及びコマ数
- ページ数:16ページ
- 長いようで短くもない、という微妙なライン。シークエンスな流れは非常にスムーズ。でも偽芭蕉への三連撃は必要でしたか? ではあります。ですがそこも丁度いい塩梅なのでページ稼ぎとは無理しないとみられない内容ではありました。
- 総コマ数:93コマ