ネタバレ?感想 クワハリ:出内テツオ 『ふつうの軽音部』5巻

ふつうの軽音部 5 (ジャンプコミックスDIGITAL)
ふつうの軽音部 5 (ジャンプコミックスDIGITAL)

 大体の内容「神! 降! 臨!」。ということで、一瞬だけ何故厘さんがハトっちを神聖視するのかという一旦が垣間見えたのが、『ふつうの軽音部』5巻なのです。
 とはいえ、神の顕現は一瞬のこと。ハトっちがなんか場のテンションが高くて歌い出しただけなので、すぐ我に返りましたが、それだけでも厘さんには十分で、リンダ……リンダ……しか言えない体になっていました。この歌声が、厘さんを虜にしているのは間違いないですが、問題はいつそれを知ったか。前に厘さんとハトっちが同中だとか書いてましたが、あれは嘘だ。というより勘違い? とにかく中学の頃に聞いたのは間違いないんだけど、同じ学校ではなかったから余計にどこでそれを聞いたのか。あのテンションの時に歌うと神降臨みたいだからどこかでそういう場面に遭遇したのか、それとも高校になって初めて聞いたあそこが最初だったのか。でも、初対面から結構意味深な動きしてたし、高校になる前に聞いていた可能性はやはり高いと思います。
 胡散臭い話はさておき。
 厘さん、そんなに神の顕現が待望なのに、ハトっちが真面目に練習しているところで機熟しないという謎の理性も持っているから困ります。ここで神に歌ってもら……、真面目に練習しとるしここではないな。って感じの流れを口には出さないでただテンションと表情で魅せるとこ、大変良かったですね。あそこの節度が逆に信心の深さを感じさせるので堪らんですよ。というか、そこ節度あるんだ……。『魔法少女にあこがれて』のマジアアズールみたいな節度のある変態……。
 さておき。
 今回の半分はハトっちに目をかけていたたまき先輩の過去話。この過去話がエモい。というか、一回読んで再読すると、ある一瞬のコマの意味がいきなり爆上がりして、エモー--!! って叫びました。そのコマの価値が、その話を一回通して読んでから再読したら、一気にアガります。ひえー! そういうネタ仕込むんですかー! ってなりますよ。ここが本当にいきなり意味合いが変わってくるので、読んだ、という人ももう一度読んでください。何気ない1コマなのに意味の積み重ねを越えてみるとエモーい!! になるのです。マジすげえな、この漫画。やりやがる。
 さておき。
 たまき先輩話が唐突に長い、という説もありますが、これはこの漫画があくまでふつうの、その人にとってのただふつうの軽音部の話というのはやはり通奏低音として流れています。先輩の、ふつうの軽音部の話が、5巻の半分なのです。そしてそれを見て一回読み直すとフォ――!! って絶頂します。私はしました。
 こういうふつう、という部分をきっちりやるのがこの漫画だなあ、という意見がもろっと出ます。でも、その人のふつうが他の人にふつうではない場合もある。この巻だと鶴先輩関係がそれ。鶴先輩、明らかに何か異端な動きを見せ始めています。明らかに智謀で何かをなそうとしている。何が死体か分からん。そして、それに対抗できる人材はいないかー! となった次のページで厘さんがスポットされるのマジよい。もう智謀では厘さんと対等に戦える相手だ、というのを明示されています。これでも鶴先輩も厘さんもその人にはふつうの軽音部なんだよなあ、と思うと、ふつうは幅広いなあ。と変な感慨を持ってしまいました。
 というか、鶴先輩は何をする気なのか。ふつうに軽音部経営するつもりはなさそうだけど、では何をするのか? そこが他の人のふつうとコンクリフトして、厘さんがハトっちの為に策謀で対抗する、という流れだと思うけど、繰り返すけど鶴先輩は何がしたいのか。結局そこが今後の流れに影響しそうです。マジどうなる? ふつうの軽音部の様式を残せるの? ふつうは守られるの?
 とかなんとか。