がっつりやりたいんだけど、ちまちまと
皆さん、知っていますか! 『都市伝説解体センター』が面白いということを!
と、黒岩都知事(『超光戦士シャンゼリオン』の)めいた言いかたを、発売から二か月が経っていいます。それでもいいのです。実際面白いから! そして皆にオススメできるから! ということで二か月経ってまだ3話終わりくらいですが、書いておきたいと思ったので書いておきます。
『都市伝説解体センター』と俺
『都市伝説解体センター』は結構気になって待っていたゲームです。出るという初報からそのビジュアルゆえ気にはなっていましたが、去年の東京ゲームショウにて10分触れて意外といいぞこれ! となった記憶があります。それなので、予約可能になってからカカッとSwitch版を予約しておりました。
それでも、発売待ち時間は長い。なので制作陣の墓場文庫が作った作品である『和階堂真の事件簿』のトリロジーパックをSteam版で買ってカカッとプレイしたりしておりました。待ちきれなかったのだ!
その結果、『都市伝説解体センター』の待ち侘び度が鰻登りだったのですが、それについてはまたの機会。とにかくそれだけ待ち侘びたのです。その癖今まだクリアしてないけど、機熟したので、残しておくのだこの気持ち。
『都市伝説解体センター』とは?
とある大学生福来あざみさんは、昔から霊のようなものが見えていました。流石にこれどうにかならんか? となっていたところで、偶然目に入った張り紙にあった<都市伝説解体センター>に向かい、そこでセンター長巡屋に出会う。そこで自身に特別な能力があると告げられ、そしてなんのかんのあってそのセンターで働くことになり、色んな都市伝説とめぐり会うことに、という話。
ゲームとしてはアドベンチャーゲーム。所謂ADVです。ちょっと目立つとこや人の前でクリックして文章読んでいくタイプです。
でも、特に難解な謎解きをさせられたり複雑な進行フラグ管理させられたりあるいは珍妙なパズルが挿入されたりはしない。そもそも全て総当たりでクリアできるので、ADV初心者という方、あるいはゲーム初心者の方でもやりやすいとっつきやすさがあります。
容易ゲーとしての『都市伝説解体センター』
初心者にも優しい。それを逆に取ると大変簡単なゲーム、という部分もあります。ですがそもそもADVがノベルゲーと近似していく過程で難度の在り方が変わっていき確実にクリアできる難易度というものが存在するようになりました。より読み物として特化していき、単に選択肢一つの差でグッドとバッドを別ける、というレベルにまで行っているかと思います。
そういうラインの中でも特段に『都市伝説解体センター』はクリアし易いの際にあります。色々あるのに簡単すぎて逆にエッジ、尖りがあるくらいです。
まずゲームとしては調査パートとSNS調査、そして情報の特定がゲームとしての体裁を占めます。それらがどれも基本的に簡単です。
調査パートは、基本的に場所及び人にクリックして出る選択肢を読むだけでいい。あざみさんが眼鏡をかけたり途中情報の特定もありますが、究極はクリックしていけば片付きます。
SNS調査も基本出ている情報をクリックしていくだけでいい。時折、検索ワードを示すのがあるので、これを気にしつつあったら眼鏡。後は検索ワードをさらって証拠を集めるだけ。
情報の特定は三から四択、あるいは文章が正解になるように穴埋めをするだけ。穴埋めは一部正解ならそこが残ったりもします。
そして、いい? ここからが重要よ? とブラックマンバ(『KILL BILL』の)仕草でいいますが、これらにお手つき、ペナルティは存在しません。答えに辿り着くまでいくらでも間違えられます。まさか無限なのか……? ってくらい間違えて問題ない仕様なのです。時間制限もなし。これが、『都市伝説解体センター』を容易ゲーと章題した所以です。
誰でもクリアできるゲーム
誰でもクリアできるゲーム! そう聞いてわしなどはそれがゲームである必要があるのか? と思うくらいにはすれっからしです。ゲームに挑戦の意味合いを持つ時代の人間、特に末席とはいえ格ゲーマーなので100%勝てるのでは意味がないとまで思う派などと、その気になっていたわしの姿はお笑いだったぜ。
『都市伝説解体センター』はまさしく誰でもクリアできるゲームです。総当たりで問題ない。いくら間違えてもペナルティがない。時間もいくらかけても問題ない。
ならクリアの持つ意味、つまり達成感はないか。
そんなことはない。
話の完結のごとに、クリアしたという感慨をもたらされます。それは当然ストーリーの妙なのですがそのストーリーの妙をプレイヤーが作るという業前で行われ、達成感を生み出しているのです。そして誰でもクリアできるゲームだからこそ、その部分に注力して作られている。そういうゲームなのです。
プレイヤーがやるから
『都市伝説解体センター』は視点位置は3話までしかやってないのですが、そこまではほぼあざみさんを中心とします。偶に視点がズレますが、そう大きくはズレないです。
これによりどういう効果があるかというと、プレイヤーがあざみさんとほぼ同じ情報しか得られない、というものになります。つまり、あざみさんが翻弄されるとプレイヤー側もなんやなんや、になるということです。
そこまでは普通の作劇とも言えますが、『都市伝説解体センター』はその視点位置の関係でプレイヤーが分からないに加え、プレイヤーが情報集めるからこそ分からなくなる、という手筋を加えてきます。情報があざみさん視点でしかないから、その情報の流れに疑問が出ない。そこを突いてきたりするのです。展開を追うごとに逆に霞掛かってくるのです。
ここの、プレイヤーに対するフェアとアンフェアの境目をウロチョロする手管が『都市伝説解体センター』がただ読むだけのゲームなのに達成感、もう少し言い換えると腑に落ちる感覚を与えてくれるのです。とはいえ、3話までやっているとこの腑に落ちも意図されているのでは? と穿った見方になってしまいますが、そこも含めて残りの話に期待しています。
ピクセルアートな『都市伝説解体センター』
ゲームとしての部分の他に特筆点としては、所謂ピクセルアートというやつだということがあげられます。それも結構わざと誇張した感じのピクセルアートです。
その見た目は特徴的であり、挑戦的です。それも、古い酒を新しい袋に、ではなく、今の技術でどのラインまでが古いものと感じられ、どのラインまで古いものと感じられないかというチキンレースを勝手に開催している趣きすらあります。
ADVはゲーム操作的なサムシングに乏しいジャンルなので、それ以外がリッチになっていく傾向にあります。つまりCGを高精彩且つ美麗にしていく、声をつける、あるいは動画を駆使するなどの見た目部分で差異を出そうとするわけです。
その部分で脇から攻撃しているのに正中線に入れてくる、というのが『都市伝説解体センター』のピクセルアートです。立ち絵などを普通に高精細にして動かすのではなく、そこをピクセルアートでかますことで、独特の映像美になっているのです。
そうです、映像美です。荒めのピクセルアートでありつつも、実際に味のあるCGとして出力されている。そして美がある。これが『都市伝説解体センター』の良さの一つとなっています。
先述のように絵としてのラインを攻めているわけですが、これが全く古びていない。しかし新し過ぎることもない。どこか懐かしく、しかし程よく新しい。そんな表象となっているのです。
人によってはこの絵に刹那は手抜きと見るかもしれませんが、意外と細かく動くのを見れば、「やるじゃない(ニコォ)」になること請け合いです。
手間が掛かってないようでいて、しかししっかり練られた表現様式としてあるのが『都市伝説解体センター』のピクセルアートなのです。
オススメするに足る
ゲームとしては簡単だけどそのシナリオとシステムの妙、そしてピクセルアートの尖りは本物。『都市伝説解体センター』はオススメできる一作です。
ということで、『都市伝説解体センター』について書きたいことを書きました。オススメのゲームですから、もっと広がればいいや! の精神でネタバレとか脈絡もなく書いた次第。
実際にぶっちゃけると本当に誰でもクリアできるので2000円ぶち込んでクリアできないと嫌だな、という心配は無用です。決断的にキャバーンしても損はしません。必ずクリアできます。きみならできる。きみだからできる! というのよりも更に簡単です。
それでも損したと思った時はわしの顔を思い出して空中を殴ってください。あるいはここのコメントで文句たれてもいいです。でも、あざみさんは嫌いにならないでください!
とかよく分からん形で今回はここまで。したらな!
